スウィートな暇つぶし

2021年、アデラとクリンシーを相次いで亡くしたヘタレママの後悔と懺悔と感謝、そして再生のブログ

つぐない

2008-07-28 23:09:20 | 映画
映画を観てきました。
つぐない」です。
興味のないかた、これからこの映画を観るかたは
スルーしてください。



イギリス現代文学の代表ともいえる、
イアン・マキューアン原作「贖罪」の映画化。

1930年代のイギリスの富裕者階級の娘セシーリアと
使用人の息子だけれど優秀な青年ロビーは
お互いに愛し合っていることに気付いた夜、
セシーリアの妹の嘘によって引き裂かれます。

ロビーは性犯罪者として刑務所から戦争の前線へ。
何不自由なかったセシーリアは家を出て看護婦の道に進みます。
妹の嘘と時代の流れに翻弄され
愛し合いながらも会えることなく、ふたりは戦争の犠牲となります。

そして、妹のブライオニー。
その罪の重さに苦しみながら、自分もまた看護婦となり
人のために生きることに道を見出そうとしますが
後に子供のころからの夢だった作家になって
死を目前にしたときに、やっと実名での自伝「贖罪」を
発表します。




観終わったあと、心を打たれながらも
なぜか釈然としない感。
結局ブライオニーの自己満足な贖罪でしかないんだよね。
自分が死を目前にしたときに
「書かなきゃ」と思ったんだろうけど
本当につぐなわなければならないセシーリアとロビーは
数十年前に亡くなってしまったんだから。

少女時代、娘時代の暗く思い詰めたような表情が
最後の老女となったブライオニーの
なんだか晴々したような顔。。。って、思いすごしかな~

自分が重い罪から逃れたかっただけなんじゃないの?
と、思ってしまいました。
贖罪って、相手があって、その相手が許してくれてこそ。


謝る相手も、当時を知る人たちもみんな亡くなって
最後に「~こうでした。ごめんなさい」は
引き裂かれてしまったふたりが
あまりにも可哀そうで。。。。


私の解釈、間違っているかもしれないので
原作を読んでみようかな、と思います。
でも原作は上下巻で700ページ超え??
マジ、読めるかなー。(汗)




映像はとても美しかったです。
もちろんキーラ・ナイトレイも。
イギリスの邸宅、私のツボですね。
大きなドールハウスとリアルな動物のミニチュア。
すてき過ぎました。