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在職中の転職を成功に導く7つの秘訣 ①

2021-11-16 | 仕事

前回に続き、在職中の転職を成功に導く7つの秘訣について、それぞれの項目の詳細を説明します。

① 今の会社をいつ辞めるのかを先に決める。

前回は、辞める日を先に決めることの重要性について、「次の仕事が決まれば今の会社を辞める」という考え方と対比して説明しましたが、今回はその続きの説明です。

なぜ「次の仕事が決まれば…」と思うのか

初めての転職に限らず、在職中に転職を希望する人の多くは「次の仕事が決まれば…」という前置きをしますが、その真意はどこにあるのでしょうか?
私は、今まで相談を受けたケースを振り返り整理すると、どうやら大きく3つのパターンに分かれると考えています。

A)恐怖からの解離
人生初の転職を経験する人が最も不安に感じることは、転職に失敗したら「無職になる」という恐怖心ではないでしょうか。

文字通り職が無くなるということは、社会的に所属するところが無いことを意味します。さらに職が無くなるので当然ながら収入も途絶えることになり、生活も危うくなるという連想をします。
この、「所属」と「収入」を同時に失うことが、生活苦になり路頭に迷うはめになることを直感的にイメージさせ不安な気持ちになることが、無職につきまとう恐怖心の正体です。

このように考えると、今の会社を辞める日を先に決めるという行為は、自から無職になるという恐怖を導くことを意味します。
だからこそ無意識的に「次の仕事が決まれば…」という条件提示をすることで、無職という恐怖から解離を図ろうとしている行為だと説明することが出来ます。

B) 周囲への弁明・保険
会社を辞める理由として、会社が倒産した、あるいは重い病気を患ったという理由なら、辛い事ではありますが、それを批判する人はいないはずです。
むしろ心配してくれる人のほうが多いと思います。

しかし、次の仕事が決まらないのに辞めると言うと、家族をはじめ周囲の人たちの反応は様々です。応援してくれる人もいる一方で、辞めることを考え直すように説得する人がいたり、転職そのものを否定する人も現れたりします。

しかも、新卒採用で入社して未だ月日もそれほど経過していない人にとっては、転職を考えていることを気軽に周囲に漏らせないのが普通です。
下手に話すと、無鉄砲な行動だと批判されるかもしれないという不安がよぎるからです。
でもその反面、誰かに聞いてほしい、相談したいと思うのも当然です。

そこで登場するのが「次の仕事が決まれば…」という前置きです。
この一言を加えることで、周囲の反応は一旦は落ち着くからです。
このように考えると、この前置きは周囲への弁明または保険のためだと説明することができます。

C) 不満の裏返し
最後は、転職したいというよりも、今の仕事や職場に対する不満のはけ口としての前置きです。
分かりやすい言い方に変えると「次の仕事さえ見つかれば、こんな会社いつでも辞めてやる!」という表現になります。

こういう意味で前置きをする人の多くは、本当は転職などしたくないと思っている人です。さらには、Aはリスクが多すぎる、Bは面倒くさいと思っています。
つまり、今の職場で抱えている何らかの問題を解消できる策が見つかれば、転職という選択はしない可能性が高い人ということになります。

ちなみに、本当に今の職場でストレスを抱えて疲弊している人は、次の仕事が見つからなくてもすぐに辞めるか、休職しましょう。
無理して続けても余計体調を崩し心を病むので、それこそ転職どころではなくなります。まず避難して専門家に相談することをお勧めします。

今まさに「次の仕事が決まれば今の会社を辞めよう!」と考えている人は、自分はA・B・Cのどれに該当すると思いますか?

もしもCなら、まずは転職という選択肢を一旦わきに置いて、今抱えている問題を、今の職場で解決する方法を、専門家の力を借りて探すことをお勧めします。(7つの秘訣の⑦)

そして、AかB、またはAもBも該当するという人は、まずこのように考え直してほしいと思っています。

「心配事の9割はおこらない」

これは転職に限ったことではありませんが、こと転職に関しては、しっかり計画を立て、適切な準備を怠らなければ、この言葉通りになります。

つまり、辞める日を先に決めても、無職にはなりません。それに辞める日を先に決めても、誰かに言い訳をする必要もないということです。

さらに、7つの秘訣をすべてクリアーすることで、残りの1割を補完することにもなります。

辞める日を決めるメリット

ではどうして、辞める日を決めることが秘訣となるのでしょうか。
その理由も大きく3つあります。

① 転職活動が具体的なる
辞める日を決めることで期日が明確になり、転職のために何をいつまでにすべきか、あるいはすべきでないかという優先順位が明確になります。
しっかりした計画を立てるには、まず期日を決めることは必須です。

② 次の会社にいつから入社できるかが伝えられる
在職中の人を面接する担当者は、「この人をもし採用するなら、いつから勤められるのか?」という素朴な疑問を持つものです。
なので、即座に「〇月〇日以降ならいつでも大丈夫です!」と言えるようしておけば、面接担当者も安心し、判断しやすくなります。

次の会社の入社日について
通常は内定が出た翌日から1か月以内に入社日が決まります。待ってもらうにしても2か月が限界だと認識しておいた方がいいでしょう。

③ 転職に向かう気持ちの整理が出来る
実はこれが最も重要です。
初めての転職は、何かと不安になるものです。それに加え、期日が明確ではない計画は物事が中途半端に進むので、不安も倍増になります。
だからこそ、期日を決めて転職の成功に向かって気持ちを上げることが重要になります。

辞める日はどの程度先が妥当なのか

私の経験上、辞める日は3か月先に設定するのが無難だと思います。
3か月先だと何だか遠いと感じる人がいますが、不思議なことに期限を決めた途端に忙しい日々がやって来るものです。

2か月よりも早い場合は、もう既に7つの秘訣をほぼクリアーしている人でなければ、間に合わないと思います。
4か月以上先なら、モチベーションが持たないかもしれませんが、相手の都合もあるので、それが維持できる自信があるなら半年先でも構わないと思います。

辞める日が1年以上先になるのであれば、その人は転職したい人ではありません。おそらく転職では解決できない問題を、”転職すれば何とかなる”と思い込んでいると思われます。何か別の手立てで解決策を探しましょう。

もちろん、辞める日をいつにしても構いませんが、ここで大切なことは、次回に説明する秘訣②次第ということです。
それから、一旦辞める日を決めたからといって、絶対に変えてはいけない!というものでもありません。当然ながら、予期せぬことは起こります。
もしもの時は、変更すればいいのです。
しかし、会社に意思表明したら、もう後には引けないので注意が必要です。

そこで重要となるのが、会社への意志表明です。すなわち「退職願」を出す日ということです。
多くの場合、辞める日の1か月前に、会社に退職の意志表明をするというケースが一般的です。(社員規則に記載されています)

ちなみに、「社員は、会社に退職の意志を表明して2週間後に辞めることが出来る」という旨の条文が民法にありますが、実はこの規定は強い強制力を持ちません。社員規則に記載があるなら、それを優先することになります。

例えば、辞める日を3か月先にすると決めても、会社に退職願を出すのは、その決めた日の1か月前にという流れになります。
そうすれば、転職活動を開始して2か月間は辞める日を先延ばしに出来ることになります。
だからといって、辞める日を決めなければ、結局計画は中途半端になってしまいます。

次回は、秘訣②「今の仕事をしながら、いつ転職活動をするのかを決めて予定表にする」についての説明です。



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