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シリーズ「大学生のための自己分析のススメ」最終回

2017-10-16 | 仕事

就活が楽しくなる!そのカギは、私たちが日々”無意識”に行っている自己分析を早期に”意識化”することです。

「大学生のための自己分析のススメ」と題して、簡単にできる自己分析の手法と活用法を、分かりやすく解説してゆきます。
自分を知ることは周囲や世間とつながってゆくことを意味します。あなたにしかできない就活を楽しんでください。

今回で最終回となります。

窮地に陥った時の自己回復法

「人生色々」と言いますが、それは「人生は決して自分に都合よくゆかない」 という意味です。
多くの人は「人生は自分で切り拓いてゆくものだ」と言います。
ではなぜ、切り拓いてゆかねばいけないのでしょうか?
もともと都合のよい人生なら、わざわざ切り拓く必要などないはずです。

それは、生きていると、本当に様々な不都合に出会い窮地に陥ることが沢山あるからです。

何をもって窮地とするのかは個人差がありますが、その窮地から自分を取り戻すには、人に頼り、弱音を吐き、落ち着いて自分を見つめ直し、考え方を修正し、また出直すといのが基本となります。

しかし、そこには「責任転嫁をしない」という姿勢が必要です。

人は、不都合なことが起きたり、窮地に陥ったりした時ほど、誰かのせいにしたがります。特定の誰かでなくても、会社や国、あるいは時代のせいにして、自分の責任を回避することで、その状況から逃れようとします。
勿論、それは程度と場合によりますが、社会的な責任を問うことと、窮地から自分を取り戻すというのは別ものだと、私は思います。

「生きている以上、全ては自分の責任である」というのが、私の持論でもあります。

極端に思う人もいるかもしれませんが、私はこの考え方のお蔭で、今まで様々な窮地に立っても、何とか自分を取り戻し、さらには成長させることが出来たと、感謝しています。
よく「前向きに考える」と言いますが、それもまた自己責任が必要ではないでしょうか。
窮地に陥った時こそ、自分と向き合い、自己分析することができれば、大方の事は乗り越えることができると私は信じています。

これまで説明してきた様々な手法や考え方は、就活のためだけではなく、むしろ就職後に遭遇する様々な不都合を乗り越えるためです。
いつでも自分の現在位置を確かめることができ、そこからどちらに向かって進めば良いのかを導くことのできる技術が、自己分析だと思います。

 就職活動の延長にある能力(エンプロアビリティについて)

エンプロイアビリティとは、「雇用され得る能力」と言う意味です。

実は、就職活動とは、内定獲得がゴールではありません。

確かに、ある会社に就職するまでの一連の活動を指す言葉ではありますが、私の考え方は、社会人として生きる以上、常に意識すべきはエンプロイアビリティであり、それは就職活動の延長上に、継続的に、そして段階的に、または断続的に訪れる転機も含めたライフワーク活動を指します。
雇用され得る能力とは、ある会社の仕事を覚える事だけではなく、自分の能力をより一層磨き、より多くの経験を積み、より多くの人と接し、そして自立できるだけの力を身に付けると言ったところです。
言い換えれば、会社に依存しない生き方を身に付けることと言った感じでしょう。
会社に就職さえすれば、後は定年まで真面目に働き、老後も退職金で安泰といった、幻想的な考え方はもう通用しません。

もう既に「自分の能力をいかに社会に役立てるのか」を軸とした職業選択が出来る時代になっています。
一昔前とは違い、転職も自分を磨くための一つの道だという考えも定着しています。
さらには、学生にして起業家の道も選べる時代です。
実は、これから始まる就職活動は、貴方がこれから迎える長い人生の入り口を選択することに過ぎないのです。未来の自分をどこから創って行くのかを、どの扉から未来に向かうのかを選択するのが、今時の就活です。
そして、その扉を開けるために必要な鍵が内定です。
内定は就活の目的ではないのです。
内定は最初の条件に過ぎません。就活の真の目的は、自分自身の創造にあります。

最後に・・・                                 

就職すると、これまでとは比較にならない程のスピードで、様々な経験をしてゆきます。
その経験は一切合切、余すことなく確実に自分の肥やしとなり、新たな自分の創造に繋がります。

良くも悪くも、できたか否かも、楽しみも苦しみも、成功も堕落も、何から何まで全てにおいて、経験して得たものは自分の財産になり、将来の自分を創ってゆく材料になるものです。
但し、どのように自分を創るかは、自分で責任を持って決断して行かなければなりません。
自分の変化を意識するということは、いかに自分を創るかということです。
自ら望む自分になるのか、何となくの自分で良いのかは、自分の責任で決めて下さい。

社会人として最低限の必需品は、「自覚と責任」を持つ事ですが、一夜にして自覚と責任を持てるようになる訳ではなく、ましてや就職したから、卒業したから持てるものでもありません。
自覚と責任は、各々の意識と日頃の言動、さらに他者に鍛えられ、磨かれて身に付くものです。
自分の力だけでは、決して持つことのできないものでもあります。

だからこそ、就職活動が大切なのです。
就職活動は、近い将来自分が「自覚と責任を持った社会人」になるための基礎練習が満載です。
誰が読むのか分からない履歴書を一生懸命書いたり、面接で初対面の人に色々と聞かれたり、会社訪問などで年長者に質問したりと、就職活動中は短時間で今までに無い経験をしてゆきますが、その全てが基礎練習となり、就職した後の自己創造に大いに役立つのです。

就職活動の期間は、出来るだけ多くの会社に接触する方が良いと言う人もいますが、それは社会に出る前に、少しでも多くの先輩社会人と関わりを持つ方が、自分がやがて社会人になるというイメージがし易く、意識の向上に繋がり、やがて自覚と責任を持てるようになるという考えから来ています。
単に多くの企業に応募すれば良いという短絡的な考え方ではなく、世の中には色々な考えを持つ人がいて、様々な思惑や欲望が渦巻いている中で、自分の活躍できる場所を探し当て、見極める力を付けるための訓練になると言う考え方でもあるのです。

自分の人生を切り拓くためには、まずどんな自分になりたいのかという、未来の自分を想像する事から始まります。自由に自分らしく楽しいと思える自分の姿を想像すればいいのです。
就職し仕事を持つということは、自己の尊厳に関わる重大な決断にもなると同時に、将来の自分を創造するために欠かせない、アイデンティティ(自己確立)にも直結する問題でもあるのです。
なので、就職は自分で決断して下さい。
いくら多くの人に相談はしても、最後に決めるのは自分でなくてはなりません。

それが、自覚と責任を持つということです。

貴方にしかできない就職活動を楽しんでください。

以上


シリーズ「大学生のための自己分析のススメ」その16

2017-10-05 | 仕事

就活が楽しくなる!そのカギは、私たちが日々”無意識”に行っている自己分析を早期に”意識化”することです。

「大学生のための自己分析のススメ」と題して、簡単にできる自己分析の手法と活用法を、分かりやすく解説してゆきます。
自分を知ることは周囲や世間とつながってゆくことを意味します。あなたにしかできない就活を楽しんでください。

就職活動の型と仕事の仕方の共通点(前回のつづき)

今回も引き続き、就活の型から推測する仕事の仕方について紹介です。
前回は3つ紹介したので、今回は残りの3つを紹介します。
但し、あくまでも私の経験則からの考察ですので、統計上の裏付けなどないことをご了承下さい。

Ⅳ:用意周到、効率重視型
「人生において、時には無駄な事も必要と知るべし」

就職活動を早い時期から始め、自分のペースでブレない活動できる人。
また、公的機関や学内の支援を上手く利用する人は…

・常に先を考えて行動するので、段取りが良い。
(「仕事は段取り8割!」といった言葉に共鳴)
・物事を善悪で判断する傾向が強い。
(就活も「成功が善」「失敗は悪」と考えている)
・仮に失敗しても、「意味のある失敗」でなくてはいけない。
(理由が分かる失敗なら次に繋がるから)
・仕事にスキがなく粛々とこなすが、心の余裕もない事が多い。
(空き時間は堕落の入り口なのだ・・・)
・常に真面目で正しい行いを心掛けているが、本音は違う。
(たまにはハメを外して壊れたい時も…)
・会社の雰囲気にはすぐに馴染むが、本当の自分は見せない。
(会社では別人になれるのだ!)
・「時は金なり」のお手本のような行動する。
(時間を無駄に使うのは悪。効率的に使ってこそ善)
・言葉での称賛より、給料や待遇面での評価の方がうれしい。
(頑張った証が欲しいのだ!)
・闇雲な行動はしないが、納得出来るまで動かない。
(それをしてどんな効果があるのですか?)
・原理原則を重んじるあまり、短絡的な発想を必要以上に拒絶する。
(もっと先のことまで深く考えて!)

この型にハマる人の多くは、いわゆる「出来すぎ人間」です。

「自分に厳しく人にも厳しい。」というタイプが多く、他者の言動が非常識で幼い程、拒絶反応が強く現れます。また、人には厳しくないと言う人でも、自分のモノサシで人を評価する傾向が強く、物事を評価する時に「普通〇〇だろ!」という表現を多く使い、周囲に同意を得ようとします。

一方、仲間意識が強くチームの和を重んじようと努力します。

グループ内に、執拗に和を乱す様な行為をする者に対しては、毅然とした態度で対峙する力も併せ持って持っているので、周囲から頼りにされる存在にもなります。しかし、遊びがなく、硬いイメージが付きやすいので、「真面目で厳しい人」といった評価となる可能性もあります。
どちらにしても、自分にも人にも「許す気持ち」を大切にすることが必要です。

 Ⅴ:自信喪失、臆病不安型
「上手く行かない自分に酔っていませんか?」

就職活動を始めてしばらくすると、この型に陥る人が出てきます。
特に夏休みが明ける時期に多いようですが、一度この型にハマった人は、両極端に分かれる傾向があります。

その一端:悪しき方向(トラウマ・悪しきジンクス)

・素直になれない。人の助言を聞き入れない。(疑い深くなった)
・「正直者は損をする。」など、さめた考えを持つようになる。(どうせ無理)
・自分の力不足を、親や環境のせいにする。(責任転嫁)
・気力が出ない、出せない、頼まれても出さない。(自暴自棄)

その一端:良い方向(教訓・自己成長)

・物事を慎重に行うようになった。(勢いだけだはダメなのだ・・・)
・人に頼り、教えを乞う事を知った。(気持ちが楽になった)
・自分の実力を把握し、身の丈に合ったやり方に変えた。
(○○すべき。より○○なら出来る)
・「これも自分を見直す良い機会となった」と考えられるようになった。
(ポジティブになった)

言うまでもなく、良い方向となればいいのですが、そのカギを握るのは人に頼る行為です。

誰でも失敗や不遇はありますが、自らの力だけで立ち直るのは極めて困難です。また、窮地に立った時にさえ弱音を吐けない、人に助けを求められない人は、悪しき方向に傾いてしまい、最後には人を拒絶するようになるかも知れません。

「たかが就活、されど就活です。」上手く行かない時こそ、人に頼り、弱音を吐き、導いてもらう事で、良い方向に変える事が出来ます。 

Ⅵ:行方不明、迷走焦り型
「時間がない、自分だけ置き去りなどと勝手に決め付けていませんか?」

就職活動の中盤でこの型に陥る人は、特に要注意!

・あれこれと情報を集める割に、活動が一向に進まない。
(やろうとしている気持を分かってほしい)
・焦っている割に時間配分を考えていない。
(えっ!もうこんな時間?)
・「効率を考える余裕もない!」と思うくらい忙しぶる。
(動いてなきゃ仕事じゃない!)
・人の行動を気にするあまり、自分のやるべき事が見えない。
(○○さんはもう出来たのかなぁ~)
・物事の限界を勝手に決める。
(あ~もう無理。今からじゃ間に合わない。どうせ出来ません。)
・結果は出したいが、努力は最小限で抑えたい。
(ぱぱっとやって、ササッと終わりたいな~)
・「何でもやります!」と言った端から注文を付ける。
(それはいや、これもいや、でも何かしたい。)
・人に頼る事と、人のせいにする事が表裏一体。
(○○さんの言う通りにしたのに・・・)
・安全な方向しか向きたくない。
(本当にこれでいいの?失敗したらどうしよう?)
・自分の方針がすぐに変わる。または元々方針などない。
(結果が出せればそれで良し。)

この型にハマる人の多くは、不安から生じる被害妄想が自分の行動に制限をかけています。

気持ちばかり先走り、体がついて行かない状態で、頭の中だけは色々な事柄がグルグル回っています。
そのため、物事を始める前から自分で勝手に結末を想像し、何もしていないのに、やったつもりになっているケースが少なくありません。

しかしものは考えよう。実は想像力に長けているとも言えるのです。

これからの行動が鮮明に想像できるからこそ、不安にもなるのです。なので、想像力の使い方を良い方へ変えるトレーニングとして、出来ないと思うことを無理やりするのではなく、出来ると思う事を確実にやり、小さな成功体験を繰り返す事が有効です。

前回から2回に渡り、就活の型と仕事ぶりについて述べてきましたが、次回で自己分析のススメは最終回となります。