Youth worker Support【未来を創る若者たちへ】

「はたらいて幸せになろう!」仕事は自分を成長させ、人を幸せにします。そんな仕事を楽しむための情報をお届けします。

シリーズ「大学生のための自己分析のススメ」その11

2017-08-22 | 仕事

就活が楽しくなる!そのカギは、私たちが日々”無意識”に行っている自己分析を早期に”意識化”することです。

「大学生のための自己分析のススメ」と題して、簡単にできる自己分析の手法と活用法を、分かりやすく解説してゆきます。
自分を知ることは周囲や世間とつながってゆくことを意味します。あなたにしかできない就活を楽しんでください。

3:自分を知ってもらう手法


これからは、アウトプットに必要な情報整理について述べてゆきます。

 

 

②行動特性:行動パターン、対人能力、特技など

前述の通り、行動特性を表現する場合も、やはりアウトプット情報を作るのが基本ですが、性格特性の場合と少し違うのは、「どんな時に」という状況に関する情報がセットになる点です。

先に、幾つかの例を上げておきます。

  • 忙しい時こそ、冷静で落ち着いた行動を取ります。
  • 分からない時は、すぐに人に聞きます。
  • 説明を聞く時は、必ずメモを取ります。
  • 役割を決める時は、自分から立候補します。
  • 初対面の人には、自分から挨拶します。
  • 困っている人を見ると、つい声をかけます。

この様に、様々な場面での自分の行動を、短いフレーズにしたものが、アウトプット情報です。
ここでもやはりインプットの情報量が多い程、自分を表現するフレーズが増えるので、伝達力が増します。
あらゆる言葉を駆使して自分の行動特性を表現してみて下さい。

実は、行動特性ほど、人の特徴を現すことはありません。
自分では意識してしていなくても、人から見ると「こんなことする人なのか」などと、その行動で人格までも判断する程です。
しかし、この行動特性ほど、自分で気づくのが難しいこともありません。
インプット情報の中でも特に「他者の声」で最も集めておきたいのが、この行動特性です。

③価値観:仕事観、人生観、こだわりなど

この項目も、アウトプット情報の作り方は基本通りですが、その扱い方は少し違い、「自分の軸」を示す情報となるので、慎重に言葉を選ぶ必要があります。

価値観や仕事観といった「物事の捉え方」は、その人の言動の根源になり、人柄に繋がります。
それを表現する場合に有効なのが、「モットー」や「好きな言葉」或いは「座右の銘」などです。

これも、幾つかの例を上げておきます。

  • 私のモットーは「自分に厳しく、人に優しく」です。
  • 私にとって、忙しさは栄養です。
  • 私は「忙しいのではない、必要とされているのだ」という言葉が好きです。
  • この仕事には「習うより慣れろ」の精神で取り組みます。
  • 「熱くならきゃ仕事じゃない」が私のキャッチフレーズです。

この様に、「仕事をする自分がどうあるべきか」といった視点で、アウトプット情報を作ることで、その人の仕事に対する姿勢や価値観などが伝わりやすくなり、人柄の一旦が垣間見えるのです。

さらに人生観や生活観となると、もっと多くのアウトプット情報ができると思います。

次回は、実際に履歴書や面接で自分を発信する場合の「情報の統合と演出」についてです。


シリーズ「大学生のための自己分析のススメ」その10

2017-08-09 | 仕事

就活が楽しくなる!そのカギは、私たちが日々”無意識”に行っている自己分析を早期に”意識化”することです。

「大学生のための自己分析のススメ」と題して、簡単にできる自己分析の手法と活用法を、分かりやすく解説してゆきます。
自分を知ることは周囲や世間とつながってゆくことを意味します。あなたにしかできない就活を楽しんでください。

3:自分を知ってもらう手法


これからは、アウトプットに必要な情報整理について述べてゆきます。

 

 

 

【3-1】アウトプットに必要な3つの自分

自分を知ってもらい、さらに理解してもらうためには、まず自分のどんなところを、どんな風に理解して欲しいのかを明確にしておくことが不可欠です。
「どんなところ」に当たるのが、前回紹介した4つの情報整理の「自分も他者も知っている自分」の領域に入る情報、つまり自己分析の元情報のことを指します。
そして「どんな風に」が、これから紹介する戦略的な伝達手法となります。
ここから先は、インプットの3つの情報源から得た情報量が多ければ多い程、様々な戦略が選べます。
つまり、インプットする情報は自分だけで考えるのではなく、人に聞いて多く集めることが得策という訳です。
では、具体的に説明してゆきます。

まず「どんなところ」を「自己PRの元情報」の中から、以下の3つの観点で情報整理します。
①性格特性に関する情報:明るい・我慢強い・飽きっぽい・真面目・責任感が強いなど
②行動特性に関する情報:自分だけのルーティーン・癖のある行動・習慣行動など
③価値観に関する情報:物事の捉え方・仕事観・人生観・こだわり・好き嫌いなど

次に、「どんな風に」ですが、ここでは幾つかの言葉を組み合わせた「アウトプット情報」を作ってゆく手法を紹介してゆきます。
では、具体的にどの様に進めて行くのかを、3つの項目ごとに説明します。

①性格特性に関する情報

実は、性格ほど曖昧な伝わり方をする情報はありません。それこそ相手の受取り次第です。
しかし、性格は人柄を説明する上では欠かせない情報の一つでもあります。
では、どの様に表現すれば、的確なイメージを相手に伝達できるのかというと、一つの言葉から派生する複数のイメージを、様々な言葉にして組み合わせ、一つのフレーズにするという手法が効果的です。

例えば、「私は、明るい性格です。」という”イメージ”を相手に伝達したいとします。
しかし、世の中には様々な種類の「明るい人」がいるので、単に明るい性格という言葉だけでは、それがどんな明るさなのかが分からず、聞いた相手は、勝手にその明るさを想像するしかありません。
もしかしたら、自分のイメージとはかけ離れた明るさかも知れないのです。
では、どの様に伝達すればよいかを説明して行きます。

まず「自分の明るさ」を思い浮かべて、そこから派生するイメージを、単語で表現します。
ここで肝心なのは、インプットの時に出来るだけ多くの単語を連想し、記録しておくことです。

【明るい】⇒さわやか・にぎやか・楽観的・ポジティブ・明朗・タフ・元気・陽気・さっぱり・行動的

次に、その言葉の中から一つ選んで、「私は、さっぱりした明るい性格です。」と表現すると、最初の「明るい性格」という幅広いイメージが、少し限定された明るさのイメージに変化します。
さらに他の言葉を追加して、「私は、タフでさっぱりした明るい性格です。」と表現すると、今度は性格を超えて、その人の人柄を想像させる表現に変化して行くのです。
或いは、”明るい”という言葉をあえて外して、「私は、陽気でポジティブな、楽観的な性格です。」という表現ではどうでしょうか。
この言い方でも、充分に「明るい性格の人」というイメージを伝達することが出来ると思います。
この様に、最初にパーツとなる単語をあれこれ考えて、それを繋ぎ合わせて一つのフレーズを作る手法もあるのです。それが、アウトプット情報です。

他にも、「責任感」「我慢強い」「きれい好き」など、アウトプット情報の基となる言葉は無数に存在し、そこからさらに連想される言葉が、全てパーツとなるのです。
インプット情報の中から、自分をイメージさせる言葉を出来るだけ多く導き、貴方のイメージを的確に表現できるアウトプット情報を作ることが、自分を知ってもらう手法の基礎なのです。
先ほどの例でも、「さっぱり」というキーワードから連想をスタートしても良いのです。
世の中には、実に多くの、そしてユニークな表現方法が溢れていますが、それらは全て言葉の使い方の工夫次第なのです。
あらゆる言葉を駆使して、貴方にしか表現できないアウトプット情報を探してみて下さい。

次回は、行動に関する情報について述べます。


シリーズ「大学生のための自己分析のススメ」その9

2017-08-01 | 仕事

就活が楽しくなる!そのカギは、私たちが日々”無意識”に行っている自己分析を早期に”意識化”することです。

「大学生のための自己分析のススメ」と題して、簡単にできる自己分析の手法と活用法を、分かりやすく解説してゆきます。
自分を知ることは周囲や世間とつながってゆくことを意味します。あなたにしかできない就活を楽しんでください。

今回は、インプットの3つの情報源から得た情報を、発信しやすく整理する手法についてのお話です。

 

 

 

【2-3】4つの情報整理

インプットの過程で重要なのが情報整理となりますが、そこで、自己分析をさらに深め、後で発信しやすく整理する手段として効果的な「4つの情報整理」という手法を紹介します。
これは二人の心理学者、ジョセフ・ルフトとハリー・インガムが、1955年にアメリカで発表した「対人関係における気づきのグラフモデル」(後に「ジョハリの窓」と呼ばれる)を、私が就職活動用にアレンジしたものです。では、詳しく解説して行きます。

4つの側面の概要

自分も他者も知っている側面→普段見せている側面・公的な側面
自分だけが知っている側面→人には見せない側面・隠したい側面
他者だけが知っている側面→まだ気付いていない側面・意外な側面
自分も他者も知らない側面→これからの自分・未来の自分

4つの側面の意味と情報区分

自分も他者も知っている側面→自信を持つための領域(自己PRの元情報)
自分だけが知っている側面→自分と向き合う領域(自己仕分けする情報)
他者だけが知っている側面→視野を広げる領域(取材して得る情報)
自分も他者も知らない側面→今後実現する予定の領域(志望動機の元情報)

【2-4】4つの情報整理の活かし方

この分析手法の最大の目的は、単に情報を4つの側面に分類するだけではなく、そこから採用担当者に伝達すべき、最も有効な情報を探し易くすることです。
前述のように、就職活動における自己分析は、採用担当者へ情報発信をしなくてはならないので、シリーズ2で紹介した自己分析の目的1.自分を知り、好きになり、自信を持つこと。と、2.過去の変化に気付き、これからの変化を考えること。を、具体化する場合に用いる手法の一つです。
つまり・・・
①の領域で自信となる情報を集めて、自己PRとして発信する。
④の領域でそれを実現させてゆく手順や将来像を、志望動機として発信する。
ということです。

また、4つの情報整理には、もう一つ重要な意味があります。
一言で表現すると「成長の種を得る」という事です。
成長の種を得るには2つのルートがあります。

A) ③→①・③→④のルート

③の領域に「取材して得る情報」とありますが、これはシリーズ7で紹介した「他者の声」で収集した情報のことです。
その情報を自己PRや志望動機に活かすか否かを考える過程こそ「成長の種」となります。
単なる情報収集だけならある程度誰にでもできますが、そこから自分の中に取り入れ、自分なりに解釈を加えて自信に変えることが出来れば、それはまさに自己成長につながります。
他者からの反応や感想、意見などを聞き取ることをフィードバックと言いますが、全てが良い事だけではありません。決して誉め言葉ではないにしても、それを悲観的にではなく、自分の課題として受け止めることこそメンタルを鍛えることにもつながります。

B)  ②→①・②→④のルート

②の領域の「自己仕分けする情報」とは、シリーズ6と8で紹介した「振り返り」と「各種検査」で得た情報のことですが、やはりその情報を自己PRや志望動機に活かすか否かを考える過程こそ「成長の種」となります。
しかし、この情報の中にはどうしても表に出したくない「人には知られたくない情報」もあるので、それをすべてオープンにするという意味ではありません。
②は自分と向き合う領域なので、そこで深く考えてほしいのが、自分だけの勘違い・偏見・思い込みがあるかどうかです。言い換えると「自分の壁の高さ」を考えてほしいのです。
人は皆、誰かと関わりながら生きていますが、特に就職後は学生時代と異なり、人付き合いの幅が急に広くなります。
年齢も、立場も、考え方も、感性も、何もかもバラバラの人たちと、仕事を通じて良好な人間関係を構築して行く必要に迫られるため、まずはそんな人間関係に順応して行くことが課題になります。
そのためには、まず自分の壁を低くして、多くの人を受け入れるという姿勢が不可欠です。
自分の全てをさらけ出す必要こそありませんが、いわゆる「壁の高い人」や「とっつきにくい人」は、周囲から孤立し易くなるからです。
できるだけ自分を開放し、周囲の人に自分を知ってもらおうと働きかける人の方が、社会生活を有意義に送れるのではないか、と私は考えています。
また、周囲の人たちに協力を得たい時や、相談に乗って欲しい時なども、壁が低い方が何かと頼みやすいし、人からも頼まれやすいと思うのです。

ここに述べることは、仕事を通じて良い人間関係を構築できるようにするための、一つのヒントに過ぎません。大切なのは、それを実行して”経験則”に変えることです。
実行を伴わければ、単なる知識で終わってしまいますが、「知っていること」を「出来るようにする」ことが成長に繋がるのです。
ここで、成長の”種”と表現したのは、まさに就職活動の時期にこそ、できるだけ新しい出会いを経験し、新たな人間関係を築くことで、貴方の対人能力の種を成長させて欲しいという願いからきたものです。

そして、貴方が社会に出た時に、その種が大輪の美しい花となって欲しいと願っています。