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映画「007スペクター」を観る

2024年01月06日 | 映画

テレビで放送していた「007スペクター」を大晦日の夜に観た。2015年、米、サム・メンデス監督、原題Spectre。観るのは2度目か3度目だが、冒頭シーン以外はあまり覚えていない。

スペクターはダニエル・クレイグになってから4作目である。私の評価は、

1作目:カジノ・ロワイヤル(マーティン・キャンベル監督、144分、興行収入6.2億ドル)・・・満点
2作目:慰めの報酬(マーク・フォースター監督、106分、5.8億ドル)・・・期待外れ
3作目:スカイフォール(サム・メンデス監督、142分、11.1億ドル)・・・及第点
4作目:スペクター(サム・メンデス監督、148分、8.8億ドル)

さて、今回はどうなるか。

ダニエル・クレイグ以外の主な出演者は、

  • M(MI6の局長):レイフ・ファインズ
  • Q(MI6の研究開発担当者):ベン・ウィショー
  • ルチア・ルキアラ(ボンドがローマで接触):モニカ・ベルッチ(ボンドガール)
  • マドレーヌ・スワン(女医、ホワイトの娘):レア・セドゥー(ボンドガール)
  • フランツ・オーベルハウザー(スペクターの秘密の鍵を握る男):クリストフ・ワルツ

ボンドガールの一人、レア・セドゥーの出演した映画は何本か観たが、なかなかかわいい女優だと思った。今回もかわいらしい感じのボンドガールを演じており、良かった。

映画の中でのいくつかのポイントとなるアクションシーンなどについて書いてみると、

  • 冒頭、メキシコシティで催されている「死者の日」、ボンドと亡きMからの遺言で得たスキアラ(アレクサンドロ・クレモナ)との格闘シーン、ヘリを使ったシーンだが迫力はイマイチだった、メキシコの雰囲気は007シリーズらしく良かった
  • 黒幕フランツ・オーベルハウザーの秘密会議に潜入するが見つかり、逃走、組織のヒンクス(デイヴ・バウディスタ)に追跡され、カーチェイス、これは結構迫力あって良かった。
  • 組織の黒幕だったホワイトの娘、医師のマドレーヌ(レア・セドゥー)に患者を装って接触し、情報を得ていく、マドレーヌと共に特急列車に乗り込んでスペクターの秘密基地に向かう時、車内でまたヒンクスに襲われ、危機一髪というところでマドレーヌに救われる。この列車内の格闘も迫力あった。
  • 秘密基地でボンドは拷問台に拘束されるが、腕時計に仕掛けてあった小型爆弾を起動させてマドレーヌに渡し爆発させて危機を逃れ、この混乱に乗じて基地全体を爆発した、この大がかりな基地爆発シーンだが、ありきたりのシーンに思えた。

この映画の専用サイトによれば、今回のスペクターのストーリーの売りは観客がボンドに感情移入できるような話をちりばめているということ。例えば、ボンドが所属する組織MI6が統合され、ボンドも時代錯誤な存在としてリストラされそうになるとか、マドレーヌと恋に落ち、彼女を守るために体を張った格闘シーンや、仕事と恋の間に揺れるシーンがあったりなど。しかし、感情移入なんて考えなくてもいいじゃないか。そんなことをしたら安っぽいアクションムービーになるだけだろう。ボンドは男の憧れであり、とても手が届かない存在の方が良い気がするがどうであろうか。

ボンドの愛車や彼が着用するアイテム。アストンマーティンDB10、オメガシーマスター、トム・フォードの高級スーツ。男の一流品しか身につけないボンド、そして、メキシコシティの「死者の日」、古都ローマ、冬のオーストリア・アルプス、モロッコと、風光明媚な地を訪ね、ボンドガールとかっこよく決める。こんなとこ行ってみたい、こんなことやってみたいと思わせる、それがボンドであり、人間くささを出したら逆効果じゃないかな。

今回のスペクター、私の評価はギリギリ及第点といったところか。