特定非営利活動法人 被災者応援 愛知ボランティアセンター 公式ブログ

2011年3月17日設立。孤児遺児応援活動、被災地ボランティア活動等、現在進行形で被災者応援活動を行っています。

愛知ボラセンの活動予定⇩(更新日:2024.5.3)

令和6年能登地震 被災者応援ボランティアバス
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NPO法人被災者応援愛知ボランティアセンターは、観光庁からの「観観産第174号(平成29年7月28日)災害時のボランティアツアー実施に係る旅行業法上の取扱いについて(通知)」に基づき、被災地ボランティア活動を実施いたします。

災害時のボランティアツアー実施に係る通知の適用対象となる地域について


■今後のボランティアバス活動予定
第10回 5月25日(土) ≫ 26日(日)
※現地との兼ね合い、また定員数に満たない場合などで変更になることもあります。

フィリピン台風30号被害 キナタルカン島ボランティア活動報告(2/14~16)

2014年02月21日 18時46分02秒 | [平成25年(2013年)台風第30号]フィリピン・キナカルタン島ボランティア

11/8台風30号で全世帯の90%が全半壊したフィリピンの離島・キナタルカン島

全島民8,000人に35,000着の衣類を提供!

愛知ボラセン、環境NGOイカオアコ、サンタフェ町、BVERT(島の青年ボランティアチーム)、キナタルカン高校生ボランティアが協力共同!

代表の久田です。愛知ボランティアセンターは2月14日(金)~16日(日)に、定期航路のない、電気もない、車もない、家にトイレもない、1世帯の年収約9万円というフィリピンでも極貧の島で、台風30号で90%の家屋が全半壊したキナタルカン島の皆さんへの応援活動を行いました。

愛知で1,000人を超える方々からお預かりした5万着の応援衣類。このことがまずたいへんなことでした。そして、それらを年末年始の寒い中で、のべ約1,000人のボランティアさんで程度の悪いものを仕分けし、男女サイズ別などに分類し、同じサイズの箱776箱に梱包することもたいへんなことでした。

1箱ずつ重さを量り、配布先の3つの小学校別のラベルも貼り、40フィートのコンテナに積み込むこともたいへんなことでした。名古屋での通関作業などは初体験の私たちにはたいへんなことでした。伊勢湾海運さんにとてもお世話になりました。

 

約2週間かけてフィリピン・セブ港に到着しましたが、ここからがまたたいへん。フィリピンの政府機関DSWD(開発社会福祉省)から物資が動かないのです。キナタルカン島が属するサンタフェ町災害対策本部長のアルバートさんたちが熱心に、そして真剣に交渉し、そして愛知ボラセンのスタッフ久世と徳倉も参加し、日本から物資を送りっぱなしにするではなく、自分たちで責任をもって配布すると意志表示したことなどもあって、DSWDのスタッフも心打たれ、一気に動きました。これもたいへんなことでした。

そして、名古屋…東別院で776箱を満載した40フィートのコンテナは、セブ島中部のセブ港から陸路4時間、セブ島北部の港町へ運ばれました。そこに漁船8隻と約30人の島民の青年ボランティアさんたち(BVERT=村緊急対策ボランティアチーム)が待っていました。彼らが漁船に物資を積み込み、約1時間の海路で、島に着いたのはすでに午後7時すぎ。真っ暗な中を約300m離れたキナタルカン高校に運び終えたのは午後9時。これもたいへんなことでした。BVERTメンバーは泊まり込みで物資の警備にあたりました。

私たち日本人ボランティア(73歳~19歳までの11人)が島に着くと大歓迎会が待っていました。参加者は約1,500人。サンタフェ町長も参加。皆さんの熱い期待を強く感じました。そして、もし期待に応えられなかったらと緊張もしました。心のこもった歓迎会でした。

キナタルカン高校から他の2箇所の配布先へ約400箱の物資を運んだのは同高校生徒ボランティアの約150人。1人2~3箱を、2km近く離れた別の学校まで人海戦術で運びました。みんな楽しそうな顔をして運んでいました。彼らの姿に感動し泣きました。

配布は1回25世帯ずつ制限時間10分で、家族人数×4着を持っていっていいというルール。10人を越える大家族も珍しくなく、たくさんの服を抱えています。それをサポートしてどこに何があるかをアドバイスするのはBVERTの青年たち。司会とタイムキーパーを務めるのはキナタルカン高校の教頭先生。日本人ボランティアはバックヤードの管理。フィリピン人も日本人もみんな主体的です。作業は丁寧です。キナタルカン島の人たちはしっかりとしています。よく働きます。治安が悪いというようなネガティブなイメージはキナタルカン島ではまったく感じません。日本人ボランティアだけでは絶対に衣服の提供できませんでした。

2~3時間待っても島の皆さんはうれしそうです。衣服を選ぶときも楽しそうです。たくさんの服を抱えて帰る姿は幸せそうです。「サンキュー」、「ありがとうございました」と言って帰っていきます。

お気に入りの衣服を抱えて、帰って行く人たちを見送りながら、このプロジェクトに関わってくださった大勢の人たちのことを想い、感動していました。

本当にまちがいなく応援物資を渡せるのだろうかとずっと思っていました。キナタルカン島にいる3日間、応援物資の配布を通じて、被災者の皆さんのたくさんの笑顔を見ることができました。

私たちとキナタルカン島をつなぎ、いっしょになって活動をした環境NGOのイカオ・アコの後藤代表、フィリピン在住スタッフの倉田さん。イカオ・アコとの出会いがなければ、これだけのことは絶対にできませんでした。

多くの人たちと「信頼」で繋がることができました。このプロジェクトをやってほんとうによかったなと思いました。初の海外被災地応援活動でしたが、私たちと被災地の人たちが、互いに対等な関係として、協力共同で活動できたことは、被災者応援活動の理想的なスタイルであり、一つの典型を創りだすことができたなと実感しました。

今回がキナタルカン島応援活動のスタート。第二弾として島にある3つの小学校と1つの高校の応急仮設校舎を建てる活動を3月末に行います。とくに小学校2校が壊滅的な状況で、木陰で授業をする文字通りの青空教室で授業が行われています。愛知では11月から高校生が校舎再建募金を始めています。

こうした活動は石巻・十八成で多くのことを学んできたからこそできたことだと考えています。従って、十八成の皆さんとの協力共同でもあると私は考えています。これからも十八成の応援活動での学びを通じて、フィリピン台風被災者応援活動を展開していきます。

2月22日(土)午前9時30分~11時に、報告会を行います。会場は東海高校です。DVDも用意してあります。ぜひお越しください。

 

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