次々にアフリカ諸国から追い出されるフランス...見透かされる「搾取を続ける宗主国」のダブルスタンダード
2023年10月4日(水)18時28分
トム・オコナー(外交問題担当)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/10/post-102769.php
欧米のメデイアは、フランスの言い分を報道します。しかしフランスが嫌われ追放される理由は、ほとんど書きません。
『「サヘル地域(西アフリカのブルキナファソ、マリ、ニジェールなどを含む地域)でのフランスの失敗が特にアメリカにもたらすメッセージは、腐敗した非合法な政権を頼りに安全保障政策を成功させようとしても大きなリスクを伴うということだ」と、パウエルは言う。「そうした政権が倒れると、支援していた国は腐敗政権に加担したと見なされ、影響力を失いかねない」』
つまり植民地時代から続く搾取の構造があります。そしてその構造を維持するために民主的な政府を装った傀儡政権を維持します。傀儡政権は、腐敗しています。搾取の構造を維持するのに協力する政権がまともであるはずがありません。
どこかでその矛盾が限界に達すると軍事クーデターが起きて傀儡政権とフランスの追放が起きます。それが連鎖的に起きたのが、ここ数年で起きた旧フランスの植民地国家で続発した一連の軍事クーデターです。
多分フランスが民主的だとしてきた傀儡政権は、選挙をやって選ばれたから合法で民主的だと主張してきたと思います。しかし金と弾圧で勝利する選挙が、妥当だとは全然言えないと思います。もし、そうであるなら現在ロシアがウクライナの占領地で行っている選挙も合法で妥当であることになります。ロシアの場合は、合法でも妥当でもないことは誰の目にも明らかです。それは情報が公開されているからです。
しかしフランスの場合は、情報が隠され捏造されています。だから外部から見ると、なんだか分からなくなります。要は、フランスが汚い部分を隠して胡麻化しているわけです。それを押さえつけるためにフランス軍が駐留して現地の人々を威圧する構図です。
インチキ民主主義と選挙は、「ダメです!」と言われたのと同じです。
自由主義や民主主義は、こうやって胡麻かしの手段にもなりますし、そもそも自由主義や民主主義は腐敗や汚職を生み出しやすい制度です。だから自由主義や民主主義の土壌が出来ていない国に制度だけ持ち込めば、ほとんど傀儡政権になり腐敗と汚職がはびこります。
アフガンでも旧南ベトナムでもそうでした。アメリカの傀儡政権だった李承晩時代の韓国もそうです。だから韓国では、軍事クーデターが起きてその後軍事独裁政権が長く続きました。もっと時代をさかのぼると蔣介石の中華民国です。やはり腐敗と汚職のはびこる政権で、共産党との権力闘争に敗北して台湾に逃亡しました。それが、今も続く中国と台湾の問題です。
記事の中でも出てきます。
「ダブルスタンダード=二重基準」
これを都合により使い分けるから、結局信用や信頼を失います。
何が妥当であるかの基準は、二つはありません。
これは世界中、至る所で見ます。「ダブルスタンダード=二重基準」を使い分けて、自分たちに都合の良い事ばかりやっていると結局は信用を失い追放されると言うことです。
「ダブルスタンダード=二重基準」は止めて、世界的に通用する誰もが大体納得できる「スタンダード」を決めて、それにより国際政治も国内政治も運用されるべきだと思います。
その「スタンダード」は「自由主義&民主主義」ではないと思います。多くの人間の合意を形成する方法は沢山あると思います。「自由主義&民主主義」は、その方法の中の一つにすぎません。
西アジア・中央アジア・中東・アフリカには、まだ部族社会の残る国が沢山あります。そんな地域に無理やり「自由主義&民主主義」を持ち込めば?腐敗して汚職が横行するに決まっています。
ロシア・ウクライナ・ベラルーシ?
旧ソ連から独立した国々は、ほぼ汚職と腐敗が横行しています。独裁的な傾向を持つ国も多いです。
ウクライナでは、やっと西側の支援と引き換えに腐敗と汚職の追放が始まりました。ロシアの侵略と言う外圧がなければウクライナも腐敗と汚職の横行する社会のままだったと思います。
何でもかんでも、一律に「自由主義&民主主義」を持ち込んでも上手くは、行かないという好例です。
少なくとも「ダブルスタンダード=二重基準」は、止めるべきでしょう?
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