すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【女子W杯最終予選】なでしこが格の違いを見せ圧倒 〜日本4-0ベトナム

2018-04-08 07:08:35 | なでしこジャパン(ほか女子サッカー)
カウンターを食らう危ない場面も

 試合はなでしこジャパンが格の違いを見せ、4発を決めて快勝した。FWは横山と岩渕が先発したが、開始3分に決めた横山の女性離れした強烈なシュートが印象的だった。対する岩渕は得意のドリブルからのシュートが目を引き多くのチャンスに絡んだ。途中出場で4点目を決めた田中とあわせ、男子とちがいFW陣の個の強さはなでしこの大きな武器だ。

 試合は日本がほとんどポゼッションしたが、ベトナムのボールになるとカウンターを食らって危ない場面もあった。日本は前がかりになりやすいので、特にカウンターには注意が必要だろう。

 またこの日はふだんに輪をかけて全体にパススピードが遅く気になった。「芝が長かったから」などというのを言い訳にせず、もっとボールスピードを高めてほしい。現代サッカーには必須の条件だ。

ボランチ猶本のダイレクトプレーが光る

 この日は期待の猶本が先発したので、同じポジションのライバル・隅田と脳内で比較しながら見た。猶本はダイレクトプレーを多用してシンプルにさばく現代的なセントラルMFだ。サポートの角度もよく、ボールが彼女を経由することでチームの潤滑油になる感じだ。

 彼女は阪口とダブルボランチを組んだが、最終ラインからのビルドアップの場面では主に猶本が下がってボールを引き出していた。思いのほかハードワークもでき、守備での貢献度はひょっとすると隅田より高いかもしれない。

 一方の隅田は「今のパスはいったい誰が出したのか?」とハッとして見ると彼女だったりする。パスにひとひねりあり、どちらかといえばセンスが光るゲームメイカー・タイプだ。猶本よりひとつ多くボールをもつスタイルだが、そのときマーカーに寄せられてもしっかりカラダを入れてキープできる強さがある。将来は猶本ー隅田のコンビを見るのも楽しみだ。

 このほかCBを務めた市瀬は、強くて速い質の高いインサイドキックが目を引いた。要所で見せるハードマークも光る。女子には珍しい「強さ」をもった選手だ。またMF増矢のトリッキーなプレイとパスセンスも見物だった。

 なおこの大会は、女子W杯最終予選を兼ねる女子アジアカップになる。参加8チーム中5位までがW杯出場権を獲得できる。日本は10日に行われる次の韓国戦に勝てばW杯が近づく。期待したい。

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