おくりびとが…世界中の注目を集めている。
この映画…悪友と見に行った。
悪友が誘ってくれなかったら…恐らく見ていなかったと思う。
納棺士…広島には専門職はない。
葬儀社の我々や、湯灌専門業者が その仕事に従事している。
私は…気がつくと24年目を迎えるが、この おくりびとの
本木雅弘のように スマートな仕事は出来ない。(似合わない)
ナゼなら…言葉に品が無いからである。
例えば…自宅で亡くなった人に、
服を着せて 化粧をしてほしいと依頼されたとする…
一瞬…

て、出した結論は、
「申し訳ありませんが、この部屋から出てください。
終わったら…声を掛けますけェ~」である。
そこから…一目散に仕事する。
御遺体の正面から 右に左に動きまくって…着付けは完了。
問題はメイクである…
下地のファンデーションを塗りすぎたり、頬紅をつけすぎたりで
本当に何が何やら…大変なことになったことは度々である。
そこで、化粧品メーカーのビュティー部に勤めている人に
懇切丁寧に指導を受けた。
実験台は私である。
さすがにプロである。
この手さばき?の 感触は凄いの一言…
それから 自信をつけたのだが、
残念ながら…最近は メークの依頼がない。
先日…修行に出ている息子に聞いた。
すると…
「おくりびとのように、家の人の前で着せ替えをやっているよ…
父さんはせんの?いまの時代は当たり前でしょう…」
続けてこう言った…
「おくりびとのモデルは…僕ですと、言ってるよ…
伝説の納棺士だな…オレは…」
口も親に似たようで…
似なくてもいいのに…