岸本晃の住民プロデューサーNEWS

住民の気持ち、心、真の報道へ

 昨日あたりからそろそろテレビは被災者の立場を無視しはじめたと感じます。これはいつもあることでマスコミ自身いつも反省しているはずですがやはり今回も繰り返しています。

 2年前、台風による局地的な豪雨で20名の死者、不明者を出した兵庫県佐用町でも同じことが起こりました。わたしは8月9日の罹災直後から佐用町に入り、車や役場に寝泊まりしながら住民自身がライフラインの復旧や食料、物資の必要情報を知らせること、将来いつか必要になるであろう水害の実態記録を行いました。その年の年末に住民自身による特別番組を企画、制作しましたが住民スタッフの激論の末、特別番組には水害時の模様を一切放送しないことを決めました。

 放送は復旧に頑張る町民の姿や全国各地からの支援の姿を中心にまとめました。水が町を容赦なく襲う映像にはトラウマを感じる子どもや高齢者も多く、あえて番組で流す必要があるのか?を真剣に考えました。一部セミプロのカメラマンからは厳しい現実も避けてはならないとの声がありましたが、最終的にはそういう映像は全員の合意で1年後2年後に考えようという結論に至りました。

 東日本巨大地震から日が経つにつれ各局はやはり繰り返し繰り返し被災時の映像を流しています。スタジオでは心配顔で話していますが、本当に被災者の気持ちがわかっているようには感じません。未曾有の災害と世界の中で日本人の姿勢が注目される中で日本人の素晴らしい相互扶助精神、気遣いの心を報道こそ取り戻さないと現地の真の姿が世界に伝わっていきません。


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