(コーヒーカップに停まったバッタ)
ご主人様が悪戦苦闘して中庭に芝を張ってから1ヶ月が過ぎた。
1ヶ月後、その芝庭予定地は完全に雑草に覆われてしまった。
思い起こしてみよう。
在庫処分で半額になっていた芝を、ご主人様はその在庫全てを買ってきて中庭に敷いた。
敷きながらその芝をよく見ると、その7割方は枯れかかっていた。
その日から、ご主人様は枯れかかった哀れな芝君に、毎日散水した。
しかし芝はなかなか新しい芽を出してくれない。
その間に、邪魔者の雑草があちこちから勢いよく出てきた。
ご主人様はあわてて雑草を抜き始めたが、一人で抜ききれる量ではない。
5分であきらめた。
枯れかかった芝が雑草の中に埋没してゆく様を、ご主人様は毎日呆然と眺めていた。
芝はもうダメかも知れないと思ったご主人様は、念のため雑草だらけのその庭を隣のおじさんに見てもらった。
「はーーー、これは大変だ・・・・・」
と言いながら、おじさんは雑草を掻き分けて芝目をチェックした。
「大丈夫ですよ。ちゃんと芝は生きていますよ。芝の生命力は強いから、雑草には負けないよ」
芝庭作りの大先輩から色々なアドバイスを頂いたご主人様は、翌日芝刈り機を買いに出かけた。
君津のジョイフル本田で格安の電動式草刈機を買ってきたご主人様は、気合を入れて雑草刈に取り掛かったのだった。
一汗かいた後に飲んだ「手作りシソの葉ジュース」(里山移住大先輩の奥様からの伝授)は、格別にうまかった。