散歩から帰ると、ご主人様は拙者の朝食を用意してくれる。 数分で用意できるドックフードなるこの朝食は、さほどオイシイとは思わないが、お腹がすいているのでペロリと食べてしまう。
するとご主人様は拙者の目をのぞくこみながら「クロちゃん、どうだオイシイだろ。きょうはヨーグルトをトッピングしてあげたんだぞ」と、得意げに言うのだ。
拙者の朝食の用意が終わると、ご主人様は「ドラマだ、ドラマだ、ドラマが始まる」と呟きながら、イソイソとご自分の朝食作りに取り掛かる。 ご主人様の朝食は拙者のものよりはるかにオイシそうである。まずとてもオイシそうなコーヒーの香りが匂ってくる。それに追い打ちをかけて次はこうばしいトーストパンとバターの匂いが漂ってくる。さらには拙者の好物のヨーグルトの匂いもする。
庭の方からガラス戸越しに居間の方を眺めていると、ご主人様はテレビの前にすわり、オイシそうにコーヒーを飲み始めた。テレビでは朝の連続ドラマなるものが映し出されている。そのドラマのストーリーは拙者にはよく分からないが、ひんぱんにオイシそうな料理が登場する番組である。そのドラマを観ながら、ご主人様は至福の様子でコーヒーを飲み、パンを食べ、、そしてヨーグルトを食べている。そのヨーグルトには完熟バナナも入っているようだ。
拙者もいつの日か、ご主人様のようにあんなにオイシそうに食事をしてみたいものだと、つくづく思うのだ。
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