【「慰安婦」問題の現在】「慰安婦=性奴隷」否定した論文への異常な批判、撤回要求は“取り下げるべき” 識者、学者たちの声明は「事実関係の誤り、歪んだ資料の扱いも」 (1/2ページ)
- <iframe frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe>米カリフォルニア州にある慰安婦像
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のマイケル・チェ教授が起草した論文撤回を求める声明には、経済学者ら3000人以上が署名した。声明の中心メンバーと、カリフォルニア州議会議員らは論文を非難するシンポジウムをオンラインで開催した。
韓国や米国の学者らは「先行研究や史料を無視した根拠なき主張だ」と反発している。日本でも、歴史学研究会や、歴史科学協議会、歴史教育者協議会などが緊急声明を発表。オンライン・セミナーでは、「間違いや無理解というより、研究上の不正そのもの」などと論文を批判した。
果たして、そうなのか。
慰安婦問題の一次資料について実証的に研究している早稲田大学の有馬哲夫教授は、3月17日付「デイリー新潮」に特別寄稿し、ラムザイヤー論文について、「一次資料に基づいて『性契約』の実態を明らかにしている」「公平に客観的事実を見ればこの結論に至る」「当時は違法でなかったことに現代の基準をあてはめて非難するやり方は時際法の原則に反し、国際法上も不当だ」などと主張している。
歴史認識問題研究会の西岡力会長は、前述した経済学者らが署名した声明について、「事実関係の誤りや歪んだ資料の扱いが含まれている」とする見解を、同研究会のホームページに日英両語で公開している。