韓国、止まらぬウォン安で“デフォルト危機”再燃 文政権の失政による三重苦を背景に…米の量的緩和縮小でさらに悪化 “迷走”する韓国・文政権
- <iframe frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe>文在寅大統領(UPI=共同)
世界的なコロナ禍が続くなか、韓国が政策金利の引き上げを強行した。文在寅(ムン・ジェイン)政権の失政による家計負債の増加と住宅価格の高騰、通貨ウォンの急落という三重苦が背景だが、米国が年内にも量的緩和縮小(テーパリング)に着手することで事態が一段と悪化し、デフォルト(債務不履行)の危機に直面しかねないと専門家は指摘する。
韓国銀行(中央銀行)の利上げは2018年11月以来2年9カ月ぶり。
愛知淑徳大ビジネス学部の真田幸光教授は「半導体など一部の企業は業績を回復させる一方で、失業率が高く全体的に経済が良くないため、景気のアクセルを踏みたいが、韓銀はウォン安を最も恐れている。相当悩んだ上での苦しい利上げといえる」と分析する。
ウォンは対ドルで一時、1170ウォン台まで下落、「危険水域」とされる1ドル1200ウォンに迫った。フライング気味に利上げしたが、ウォン安抑制の効果は限定的だ。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、年内にも量的緩和の縮小に着手する方針を打ち出しており、投機資金がらドルに回帰することが予想されている。
真田氏は「テーパリングが始まればウォン安がさらに進み、ドル建て債務の多い韓国にとっては、デフォルト(債務不履行)への危機感が高まるだろう。1997年のアジア通貨危機は韓国が発端となったが、現在タイバーツに対する懸念も出ており、今回もまた通貨危機がタイから韓国に飛び火する可能性もある」とみる。
韓国の6月末時点の家計債務は約1805兆ウォン(約170兆円)で過去最高を更新。投機ブームで家計債務が膨張するなか、不動産バブルに手が出せない若者を中心に、暗号資産(仮想通貨)への投資も増えている。
借金してまで投機する状況に、金融当局は家計融資の規制強化に乗り出している。東亜日報によれば、ウリィ銀行が9月末まで新規の賃貸保証金資金の融資を一時中止すると決め、SC第一(チェイル)銀行も一部金融商品の販売を停止したという。インターネット専門銀行のカカオバンクも個人信用融資の制限を検討しているという。真田氏は「投機のために負債を抱えることを規制する姿は健全といえるが、このタイミングでやらなければならないのか疑問は残る」と解説する。
文政権は残り少ない任期で効果的な手を打ち出すことなどできるのか。
真田氏は「現行の民主主義・資本主義とは異なるかたちで北朝鮮と統一することを夢見る文政権にとっては、今の経済状況は『正しい道』であり、経済政策が誤っているなどと思っていないだろう。ただ、デフォルトでIMF(国際通貨基金)に経済的主権を奪われ、赤化統一が水の泡になることだけは避けたいと考えているはずだ」と指摘した。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます