魚鳥木、申すか?申さぬか?

ぎょ・ちょう・もく、申すか?申さぬか?
申す!申す! 魚⇒ニシキゴイ。鳥⇒ニホンキジ。木⇒制定無し、花は桜と菊

老子『道徳経』を翻訳してみました。74

2017年11月12日 | 老子『道徳経』
英語と中国語を学ぶため 
老子『道徳経』を 翻訳してみました。
訳に間違いが有りましたら御教示下さい。


第七十四章
原文

民不畏死、柰何以死懼之。若使民常畏死、而爲奇者、吾得執而殺之、孰敢。常有司殺者殺。夫代司殺者殺、是代大匠斲。夫代大匠斲者、希有不傷其手矣。

英訳文
If you oppress the people until they get desperate, they won't be afraid of the death penalty. If you govern them well and they are afraid of death, and someone disturbs the order, I can catch and kill him. But who takes charge of his death? Human life is beyond the human jurisdiction. If you kill him by your judgment, it is as if an amateur planes a wood instead of carpenters. If an amateur planes a wood, he cuts his finger inevitably.

書き下し文
民、死を畏(おそ)れざれば、奈何(いかん)ぞ死を以(も)ってこれを懼(おそ)れしめん。もし民をして常に死を畏れしめば、而(すな)わち奇(き)を為(な)す者は、われ執(とら)えてこれを殺すを得るも、孰(た)れか敢えてせん。常に殺(さつ)を司(つかさど)る者有りて殺す。それ殺を司る者に代わりて殺すは、これを大匠(たいしょう)に代わりて斲(けず)るなり。それ大匠に代わりて斲る者は、その手を傷つけざる有ること希(まれ)なり。

現代語訳

民衆が死を恐れなくなるまで追い詰めてしまったら、どのような刑罰をもって彼らを恐れさせる事ができるだろうか。もし人々が生を楽しみ死を恐れるような世の中に、秩序を乱す輩がでたならば、私はその者を捕えて殺すことができよう。だが一体誰がその刑を実行するのか。人の生死はそれを司るものが殺すのだ。生死を司るものに代わって人を殺すというのは、素人が大工に代わって木を削るのと同じことだ。そのような無理をすれば、結局自らが傷つく事になる。

老子『道徳経』を翻訳してみました。75 へ続く。




ビジネスリーダーのための老子「道徳経」講義
田口佳史
致知出版社
コメント (1)
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