まだ熱いカケラを拾う
知っていたんだろうか
君の声が聞こえる
もえた命が空に届く頃
悲しみをかくすように
灰色の空が心を表す
閉じた瞼に涙がこぼれる
好きな色の花に囲まれ
年月の写真を抱いたまま
同じ日の同じ夜に
遠い空に旅立つ心へ
君の声が届く
予測できない輪の中で
納得できない自分を見つけたら
形を崩しても飛び出すべきか
協調性にA判定をもらうべきか
集団生活の掟になじみ
個性の方向を見失った時
人前では恥ずべき行動を諭される
いくつになっても出会いがあって
いつか必ず別れがある
泣かずに耐えても子供は子供
泣くだけ泣いても大人は大人
こんなにも
あっけなく過ぎるなら
強がりも無駄じゃない
無音の時が
次の日を迎えようとする
そこには
絶対が存在して
永遠がどこまでも続く
その中の
キセキが偶然が神秘が
生きる重さを教えてくれるなら
へこたれる我慢強さも
折れそうな信念も
全部ごちゃ混ぜでいいから
時の流れにしがみついても
後戻りはしない
陽が射して朝が来ることを知る
夜明けとともに早起きをして
ただ明るい空に出会う
何も変わらないいちにち
自分の気持ちと向き合う前に
ただ始まりの準備をする
あいさつで力をもらう
慌ただしさが前に引っ張る
残された静寂の時が
悲しみを連れてきません様に
きのうよりも明るいいちにちで
ありますように
ここにいるよと胸を押さえる
ここにいるから寂しくて
会えないから悲しい
ひとり明日を続けながら
思い出が増えていくとしても
変わらない面影と
あの日のやりとりが
自分の中だけにあるということ
笑い合えない
チクチクした感情が
いつも付いて回るもどかしさ
ここにいるからいいんだと
トクントクンと答えても
今はまだ苦しいほどに痛いだけ