い・ち・に・ち

今更だけどいつも思っていた事

心空77

2023-11-30 15:52:30 | 心空
説明できないひらめきが
くるっと後ろを振りむかせ
一目散に駆け出した

通ってきた道だから
迷うはずはないけれど
なぜかここで立ち止まる

似たような街並みの
記憶にある街頭の灯りが
夕陽の色で足元まで伸びる

さっき通ったはずなのに
何年も経った時代の匂いが
幼い頃の自分を呼ぶ

一本道じゃなかったけれど
デコボコ道で転んだけれど
その足跡はずっと続く




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心空76

2023-11-29 16:01:02 | 心空
気が付いたら暗かった

時間を忘れ没頭していたのか
日没の速さについていけない

集中するならそれもいい
周りが見えないのは少し困る

ひとつの事で満杯ならば
良くも悪くも他は入らない

考えは自分の選択自分の意志
マイナスに引き込まれてそうでも
プラスの引力が最大値で阻止してくれる

だから今 夜になるのを怖がらず
煌めく夜空をパジャマのままで
飛び出すことを夢に見る



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心空75

2023-11-28 16:02:11 | 心空
同じ言葉を一緒に言ったら
怒っていても笑ってしまうけど

相手に届かない範囲でも
自分に聞こえる言葉なら
日当たりの悪い気分のまま
自分の心も暗くする

お日様だって姿を隠し
空のモヤモヤがたまって出来た
黒い雲も立ち込める

静かに泣いて去ろうとしても
どんどん気持ちがふくらんで
思わず大泣きすることもある

だけどもっと上を見れば
黒い雲さえ軽くする
笑顔輝くお日様がいつもいる

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心空74

2023-11-27 15:59:30 | 心空
初めて息を吸った時から
疑う事も知らず
その温もりの中がすべてだった

違う大きさを知り言葉を聞き
初めてばかりの世の中で
みんな一人ずつだと知った

それぞれが同じ生き物だとしても
何もかも一人ずつだと気付くまで
痛みと苦しみを経験しながら

それでも喜びと感動があった事を
ひとつずつ思い出すためには

初めてを分かち合える人が
いた方が楽しいだろう

共有できない思い出は
片側だけ重いとしても

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心空73

2023-11-26 16:01:01 | 心空
暗くて寒いこんな日は
閉じこもって暖を取り
心の芯をあたためる

折り目を気にした本を開け
凍える指でページをめくる
新鮮な驚きと口にした感嘆詞が
笑える表情であったとしても

寒さに負けぬ温度があったと
震える心はこんなにも熱く
今更ながら知った気がして
一枚ずつに話しかけた

噂話が聞こえぬように
北風の勢いで頭上に飛ばし
穏やかな空気で包まれますように
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