区切りを見極める
ここまで ここから
終了 始まり
ねじれの中を進んで行けば
元に戻るメビウスと
終わりのない永遠の未来
どちらも果てしなく
辿りつけない究極の世界
先の見えない暗闇にも
小さな光があると信じて
このまま先を目指してみよう
同じ場所だと思っていても
時は必ず過ぎているから
違う自分に出会えるはず
気持ちほど偏った正義はなくて
すべて許せてすべて信じて
疑惑も言い訳もやさしく包む
常識や決まりごとの隙間に
気持ちの温度が流れ込む
相手に対する感情が
しみ込む深さを変える
これは良くてあれはダメ
傍から見れば同じことが
ひとりずつ違いを生んで
無数に広がる正と誤
嫌だった
やらなくていいなら
パスできるなら
けれど
ありえないが付くから
仕方ないで嫌を消した
好きなことなら
苦労も努力も惜しまない
ではなく
楽しくて辛くもない
それだけで生きていけるほど
嫌なことを好きになれるほど
たぶん
努力も忍耐も充分ではない
苦みの中にも甘さを感じる今日
気を使わないでいい人なんて
いない
本当の自分って何?
いちにちを分割して考えてみても
どれが本当でどれが嘘か
なんて区別できないし
素のままでいられるって
どこからどこまでが素で
どれが素なのかも定かではない
ひらめきも落ち込みも
怒りも苦しみも喜びも
心の中は全部本当だから
すべてを打ち明けて
すべてを開放したら
後悔する自分が見える
悔やむという事は
誰にも嫌われたくないから
向き合って見えるのは
いつだって自分じゃない
間を通る風があり
視界を遮る木々があり
近くて遠い距離がある
いつでも見える大きさと
追いかけてくる眩しさは
遠くて近い距離がある
どちらも望むあいまいな
自分で描いた地図ならば
遠近法もなんのその
心のままに色を塗る
自力でつかんだ歩幅を数え
ふるえる磁石で方角を定め
届かぬ距離に涙しても
力の限り手を伸ばす