真っ直ぐに続く道ならば
すべて見通せると思ってた
空を隠す建物に守られ
舗装の下の大地に支えられ
自然の中のたくましさに触れる
何年過ぎても想いは同じ
その時にすべてをゆだねて
あたり前の中で眠りにつく
期待も不満も層になり
心も体も重さが変わる
自力で進む大地の広さ
助けられて広がる自由
曲がり角はいくつもあって
分かれ道はもっと多くて
上り坂の向こうはどこまで続く
この好き嫌い
多数決じゃ決められない
独占欲より厚かましく
そのままをストンと
受け入れる
聞き上手の憧れあれど
そのままを突き進み
理由は要らないと宣言する
目の前の晴れやかさを
湿った空気が邪魔しても
上空目指す軽やかさなら
最大級の心で飛んで行く
心のままに飛べるはず
知っているよと言いたくて
同じ言葉を繰り返す
気持ちを言葉にのせるのは
雲にのるよりむずかしい
言った言葉 聞いた言葉
文字数は同じでも
形と色がまちまちで
消えたはずの言葉さえ
相手の心に刻まれて
深く沁み込み痕になる
考えても迷っても
ひと息の距離でさえ
計れないのは皆同じ
風の向きが変わったら
心地よさも逆風になり
あれこれ考えるだけで
迷う前に立ち往生
今どうしてるかな
これからどうしようかな
同じ場所が無理ならば
見上げる高さを飛べばいい
付いて行くには遠すぎて
振り向くこともないならば
自分で決めた道筋求め
進むだけでも近づける
いつかどこかで巡り会えたら
くしゃっと笑顔が見たいから
とっさの判断が
本音だと言うけれど
そこにはやっぱり
幾重にも扉があって
心の奥には届かない
それが素なのと
無邪気に聞かれて
返事が出来るほど
子供じゃないし
何度もノックして
返事を待つたびに
防衛本能が顔を出す
不意打ちで
心が漏れるほど
素通しならいいけれど
どこまでもモロイ
キレイなガラス細工
重ねすぎて重かった