同じ間違いを繰り返さなければいいと
その失敗は成功につながっていると
天使の顔で微笑まれたけれど
たった一度の過ちでもなければ
成功の度合いも良く分からないまま
鏡に映る自分に出会った
無限に広がる小さな世界に
正解は星の数ほど存在し
間違いなどひとつも無いことを知る
考え方次第で感じ方次第で
細胞分裂の進化が真価を決め
反転の表情に真実を求める
届かない不満なら持っていてもしょうがない
心の中にふつふつと湧き上がって
充満して周りが見えなくなってしまったら
どうやって浄化しようか
声に出して怒りをぶちまけて
直後に自己嫌悪に陥って
違う穴に落ちるくらいなら
空に向かって吐き出して
無色の息に閉じ込めたまま
新しい風を吸い込もうか
優秀な記憶力をなだめて
絵文字の泣き顔に癒されながら
穴埋め作業に精を出す
ここまでと目の前で両手を広げる
その人はこちらを向いているけれど
後ろ姿の人々は選ばれし幸運の持ち主
阻まれた体は盾よりも強く
向けられた瞳は無言の重圧
何度も経験してるのに
外された結果が痛い
運に任せた健気さが
音を立てて崩れていく
そこに努力も苦労もない分
神頼みのあざとさと
逃げまくる必死さが
弱さの最大値を叩き出す
ちょうど良いが違うから
境界線は決められない
ドア一枚の隔たりが
空気の匂いも柔らかさも
風の温度や声さえも
違う景色を見せるから
逆らうことなく自然のままに
同じ高さを漂うだけで
そこにいる木々も草も
通り過ぎる足跡さえも
受け止め方が違うから
どちらもいつでもそのままに
離れていてもその人がしあわせならいい
いつも一緒にいたいほど好きでも
他の人とのしあわせでも
心からそう願えるのだろうか
知らない人の方が多い世界で
会えた人知ってしまった人
異次元の世界の偶像でも
架空の物語の登場人物でも
一度馴染んだ気持ちは
そう簡単に消えやしない
体温を感じる距離で
吐息が届く眼差しで
その人のしあわせの一部に
居座ることを願ってしまう