い・ち・に・ち

今更だけどいつも思っていた事

心羽14

2024-07-31 17:13:22 | 心羽
雨と晴れの間を通り過ぎた

ゆっくり歩けば気付いたのだろうか
容赦ない雨の重さに下をむいていた

すべる足元に気を使い
すれ違う憂いを見落とした

いつでもその時が精一杯
周りを見ていても
真ん中の自分を忘れない

世界の中心であるはずがないのに
自分を軸に毎日を進める

それぞれが
人の数だけ世界を創り
イキモノの数だけ生活があるから

いちにちとして
同じ天気の中にはいられない

歩きながら次を待つか
駆け足で遠い空を目指すか
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

心羽13

2024-07-30 16:38:38 | 心羽
同じ方を見て後ろ姿に手を振る

流れのままに頷く
窓越しの風景にピントが合う
涼し気な氷の音が
言葉まで冷たくする

かみ砕きながら
熱い心に落とし込めば
溶けながらぬるい涙に変わる

泣いてはいない
潤んだ瞳のピントがぼやける
涼し気な目元が
視線まで凍らせる

目をそらしながら
見えない心に問いかければ
さよならもはじまりに変わる
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

心羽12

2024-07-29 16:12:55 | 心羽
風が入らないように窓を閉めた

向こう側を吹く風が
渦巻きながら遠ざかる

言いたいことがあったのだろうか
聞きたいことがあったのだろうか

怒りを飲み込み
悲しみを吐き出して
遠い空に消える

分からないまま夜を迎えて
知らないまま眠りについても

戸を叩く音が聞こえる

隔てるモノと守るもの
見る側で反対の意味を持つ

厚くてもモロイ薄くても頑丈な
半透明の不確かさ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

心羽11

2024-07-28 15:57:55 | 心羽
太陽を見つめてはいけない

心をほぐして平らにすれば
眩しい光も丸くなる
程よい加減で通り抜ける

キラキラ木漏れ日が舞うように
丸い隙間を次々に降りて
やわらかい心に降り積もる

今はただ
待っているのもいいかもしれない

変わる季節を追うのではなく
うなだれたまま目を閉じる

記憶の風景が頭を過ぎり
熱い思いが込み上げてきても

こぼれた涙はすぐに乾く
くすぐる風に笑顔が咲く

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

心羽10

2024-07-27 15:44:11 | 心羽
キャッチするものが多すぎて
手が足りない

大事にしまいすぎて
どこにあるか見つからない

知らないことの方が多いのだから
見つけたものは忘れない

知りたいことはもっと多いのだから
貪欲に探し続ける

見るたびに
時計の針は進んでいるけど
今いる場所は変わらない

願うたびに
ふくらんだ夢は大きくなって
見上げる高さを超えて行く

欲しいものは大切なものは
持ち続けてあたため続けて
失くさないように抱きしめる

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする