太陽が手に痛い さすが南の島
ホテルのプールには 人影はない
風が出てきている
プールに波紋が広がり
鮮やかな蒼が 美しい模様を作り出し
きらきらと 光っている
こころが 洗われる
一人で南の島? 変わってるね
僕が一緒に行ってあげようか
あなたは いつものように 軽く言う
出来もしないくせに
あなたは知らない
私の旅の目的を
平日の夜
携帯メールで密かにうち合わせ
ホテルのバ-で待ち合わせ
あなたは言う
君が好きだ と
でも それだけ
私のすべてを受けとめてはくれない
きっと同じ言葉を
他の誰かにも かけている
知ってるわ
私と会うとき 携帯切ってるの
もう 疲れた
どうぞ 自由になれば
私から 離れてあげる
もう 逢えない
携帯 解約しちゃったもの
今 私は本当に自由
あなたとは 携帯で繋がってただけ
携帯メール
でも もうない
こんなにも自由 幸せな気分
カップルが歩いてくる
水着を着て
幸せそう
私 邪魔よね
私は もう一度プールの水面を見る
輝いて 微笑んでいるよう
からだが じーんとする
振りかえって 海に向かおう
珊瑚礁の海へ
そこは きっと
もっと もっと 透き通った 蒼