14:00-20:30 愛知県芸術劇場 大ホール
◇今日は、「名古屋マーラー音楽祭」のリハーサルですが、何しろ出演者が大勢なので、リハも部分部分で交代しながらのリハとなりました。また、音楽祭の内容は…
マーラー/交響曲第8番
日時:2012/7/15 (日) 18:30開演(17:45開場)/16(月祝) 13:30開演(12:45開場)
会場:愛知県芸術劇場大ホール
指揮:井上道義
演奏:オストメール・フィルハーモニカーを中心とする合同オーケストラ
合唱:愛知県合唱連盟の諸団体による合同合唱団
第7作曲の翌年である1906年夏(46歳)に作曲された第8交響曲は、既に見てきたように、彼が交響曲を作曲した当初から抱いていた死後の永生といった観念に対して確信を失いつつも、最後の力を振り絞り、それまでの彼の理念の総決算・集大成を試みた畢生の傑作です。彼は手紙で「(第8は)内容の点でも形式の点でも独特なものであって、言葉でそれを表現するのは不可能です。宇宙が鳴り響き始める様を想像してごらんなさい。これは最早人間の音楽ではなく、天球が運行する音楽(西洋では古来から天の星が運行する時、妙なる音を発するというイメージがある)なのです」、また「これまでの私の作品は、すべて第8のための序曲にすぎなかったのです。これまでの作品は主観的な悲劇を扱っていましたが、第8は偉大な歓喜の施主となるでしょう」と述べていますが、それは決して彼のはったりではないのです。それまでの彼の作品は多かれ少なかれ、必ず肯定的概念と否定的概念の激烈な闘争が眼目となっていましたが、この交響曲のみは、第7フィナーレでの遮二無二勝利を強要するような態度をさらに推し進め、彼の肯定的理念が、茶化されるものではなく、徹底して 無二の崇高な理念として描かれており、彼の作品でまったく例外的な全肯定交響曲ともいえる内容となっているのです。第5から第7までの純器楽交響曲で鍛え上げた作曲技法も円熟の境地に至り、膨大な規模の声楽を導入してもなお、室内楽的な精緻さをも併せ持つ、完璧な作曲技法という点では最も彼らしい作品でもあります。すなわちこの第8は最も彼らしいと同時に、最も彼らしからぬ点も併せ持った異形の作品なのです。
~名古屋マーラー音楽祭 ホームページより~
舞台の裏側で整列します
舞台上方に字幕が出ます