鳥無き里の蝙蝠☆改

独り言書いてまーす

【独り言】誰も彼も自分の楽園を探している

2023-09-11 16:00:10 | 日記
少子化、エネルギー問題、腐敗政治、不景気、上がらない賃金、上昇し続ける物価、緊張が高まる一方の領土問題、洗国。

日本人の人口は支配され、極めてその数を減らされるか或いは滅ぼされる。日本の美しい文化や土地も消滅するかもしれない。長い人類史の中で蹂躙された民族は沢山ある。滅ぼされた文化も沢山ある。そのうちの一つになるかもしれない。

少子化は止まらない。高齢者が票を握るだけでなく、各地に潜む統一教会の信者が自民党を必ず支持するよう立ち回る。悪政は止まらない。一方的な利益の搾取を望む者いわゆる悪者に対して、助け合い思いやり合える人々はどれだけ抗えるのか。

それでも日本には素敵なものが溢れている。美しさや楽しさや喜びのために、創造を求めて止まない人たちがいる。ひとたびインターネットにつながれば、まるでこの世界が悪い方へ進んでいるなんて嘘だと思いたくなるほど楽しい世界や美しい世界に触れることができる。

日本はきっと一番楽園に近づいた国なんじゃないかと思った。治水や治安の良さ、識字率の高さ、高い民度、思いやり、謙虚さ。地理的な理由を除くことはできないけれど、楽園だったからこそつけこまれてしまった。人々が略奪を警戒しなくなるほどの楽園なら、つけこむのは容易かっただろう。

そんなことを考えても、一個人にはどうにもならない。バッドニュースに何度憂いたところで今の日本の未来を明るくすることはとても難しい。膨れ上がった悪はとてつもなく強大で、それでも抵抗する人たちはきっと少なくはない。けれど、敗北して誰の目にもとまらず退場した戦士がどれほどいただろうか。Bad is stronger than good.

こんなにも世界が憂いで満たされているのに、日本人が作り出す物語や音楽や映像や工芸やモノ、日本人に深く根付いている信条の思いやりと察し、それら全てが愛おしくてひたすらに輝かしい。

前向きに考えよう。どの国よりも先に楽園で近づいてしまった日本は、どの国よりも一足さきに滅びることになる。それはもう止められない。けれど、ひたむきな人たちの営みも止まらない。最後の灯火が消えるまで、その輝きは尚も増していく。

滅びゆくフェーズの中で、目を背けたくなるような惨劇が沢山起こるだろう。悲しみや悔しさが沢山生まれるだろう。けれど日本はいつまでも輝かしくあり続ける。


負の側面を受け入れて、ならば最期の時まで美しい輝かしいと感じるものに包まれていたい触れていようと望む。ここは一つの楽園。憂うだけで行動できない弱者の楽園。ただ、愛する心を忘れていないのであれば誰にでもそこへ繋がる扉が開く。自分だけが得をしようとするものには固く閉ざされている扉。

今ぶつかっているのは正義と正義ではない。
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【アニメ視聴感想文】不滅のあなたへ シーズン2

2023-07-01 01:34:43 | 感想文
※!!ネタバレ注意

アニメ版を見始めたきっかけは、主題歌「PINK BLOOD」が宇多田ヒカルによるものだからだった。シーズン1公開当初にチェックしていたが、確かジャナンダ辺りの記憶が無かったのでおそらく何かしらの理由で見なくなっていたのを、その辺りをおさらいして今し方シーズン2を視聴し終えた。ここ一週間ほどで。ちなみに聲の形も三度目ぐらいになるけどもう一度見た。

鬼滅の刃、呪術廻戦、チェンソーマンなど、昨今では作画に力が入っている作品が多く、中でもチェンソーマンは特に凄かったね。決してこれはアンチ的なレビューではないことを先に書いておくんだけど、鬼滅の刃やチェンソーマンは暇つぶしとしては退屈しないかなって思った。声優の演技力も絵の力も半端じゃないんだけど、ただ綺麗で動かせば良いってものじゃない。だからいち消費者としては「めちゃ面白い」とは思えなかった。

ここ数年で面白いと思った作品は「メイドインアビス 」「映像研には手を出すな」「Dr.Stone」。きっかけは知人の勧めもあるけど、自分がこのアニメを観ようと思う時はそのほとんどが岡田斗司夫さんの紹介動画。不滅のあなたへシーズン2全話公開からだいぶ経った今チェックしようと思ったのも、結局のところ聲の形の作者大今良時さんを岡田さんが絶賛している動画を見て思い出したかのように「そういえばシーズン2見てないな」と思ったところからである。

「不滅のあなたへ」のアニメは、実際のところ鬼滅の刃やチェンソーマンに比べて作画コストがかかっているようには見えない。平均からすればめちゃめちゃ動いているけれど、昨今の作画おばけアニメを見慣れた人からしたら「なぁんだ大したことないじゃん」みたいな感想を抱かれてもしょうがない。ちなみに言えば、作画が良いに越したことはないがキャラデザが崩れても楽をしてくれてもなんとも思わない派である。尺稼ぎはイラっとするけど、必要な演出に足りた絵ならば良いと思ってる。

過去の記事でも似たようなことを言っているが、僕は一貫して「色気に頼ってない」ことをものすごく評価する。色気要素が欲しい時はその方面に尖った作品を摂取するから別腹である。可愛さや格好よさにも種類があるし、そのこだわりっぷりに唸る時ももちろんある。不滅のあなたへに対しては「物語」としての部分を極めて評価している。大今良時さんの作品はグロテスクではない汚さや醜さ、ホラーではない"怖さ"の描き方が凄まじくて、この感覚は少し洋画の「セッション」に似ている。この"目を背けたくなるような"感覚は漫画でも映画でも見る人をガツンと殴ってくれるし、時に滅多刺しにしてくれる。画面を超えることなど本来はあり得ない痛みや、つんとくるような臭さまで香ってくる気がしてくる。こうした演出が凄まじい作品が見たいし、そういう部分に唸りたい。うまく言語化できない自分の拙さがもどかしいが、こうした作品からしか摂取できない栄養素が、エンターテイメントとしては極めて優れている鬼滅の刃やチェンソーマンなどからは摂取できないような気がしている。

海外ドラマ「ゲームオブスローン」の面白さは、"最後に誰が生き残っているか分からない"という"読めなさ"と圧巻のスケール。次の瞬間誰が死んでいてもおかしくない展開の連続。「不滅のなあたへ」でも"読めなさ"による面白さが得られた。ボンがまさかあそこまで重役だとは思わなかった。演じている声優の知名度によってある程度のメタ読みができてしまうのは致し方がないとは言え、シーズン2終盤の展開はまるで読めなかった。これに関しては自分がアホなだけだったからかもしれないが。

今の数秒のシーン必要だったか?と思うようなシーンが殆ど無かったのもとても評価したいポイント。物語に影響しないキャラクター同士のクソみたいなぷち漫才が個人的にかなり嫌いなのだが、不滅のあなたへでは伏線の細かさが凄まじく、しかもそれらがきっちり回収されていく。その後一切登場しないキャラクターは殆どいなかったように思う。なので数秒の何気ないぷち漫才がいかに意味無さげに流れていっても目を離せないという状態は、構成がとても良くできている証拠なのだろうと思った。ミステリーでは当然の技法(?)だろうけど、展開の予想が気になるというフックが効いていなければそれはまるで効果が無い。「この人が生き残るとしたらその理由は?この人はなぜこのタイミングで死んだ?」視聴者は釘付けになればなるほど勝手に推測しようとしてくれる。彼らが叩き出した自信満々な予想を裏切れば裏切るほど、悔しいと同時に痛快でたまらなくなる。

観測者のCVは津田健二郎。僕は彼の大ファンであり立派な虜である。そしてOPを宇多田ヒカル、彼女の大ファン。シーズン2のEDを浜渦正志、彼の大ファン。僕をとことん殺しに来たのかと思うようなキャスティング。漫画のアニメ化というのは見方を変えれば色をつけ音をつけ動くようになった紙芝居のようなものである。オープニング曲もエンディング曲も能力の高い声優を選ぶのも、絵画の価値を損なわないまたは高めるために用意する額縁、つまりアニメ化はいわば"装飾"のようなもの。宇多田ヒカル浜渦正志津田健次郎、他豪華声優陣などは突き詰めてしまえば物語の質には干渉できない。彼ら彼女らの手がけた不滅のあなたへでの音楽や演技は大変素晴らしいし、一言で言えば最高だが、それらすらおまけと言っても過言ではないほど不滅のあなたへのストーリーは面白かった。どえらい豪華な"装飾"に全く劣らない内容。強烈で重厚で繊細で、五感にザクザクとくる。

一番好きなキャラクターはピオラン。そしてそういう風に描いた作者の演出が最高に愛おしい。泣き喚いてじたばたしたり悔しがったり落ち込んだりするという風には一切描かず、死の直前になって初めて「こんな老いぼれではなく、もっとフシの役に立つ者へと生まれ変わらせてくれ」と観測者へ命令することによって「こんなにもフシの役に立ちたいと思う者が自分のような老いぼれなのか」という悔しさや憤りが明らかになる。老いの醜さと美しい器と、静かな言葉なのに強い思いが描かれたあのシーンを生涯忘れることは無いと思った。不滅のあなたへのアニメであそこが個人的な最高のシーンだった。

人間の永遠のテーマである"老い"。生きることとは?死ぬとは?魂とは?記憶とは?伝え継ぐとは?

死んだ者を生き返らせることができるようになったことで、生きていることの価値は揺らぐのか?死ぬことのリスクがゼロになったらそれまで尊い筈だった営みはどうなる?忘れ去られる=本当の死という考え方。

科学が発展し、文明が進み、寿命が延びて生活が豊かになっても、人の世は常に支配と争い。攻殻機動隊では少佐は人々に対し「久世を失ってまで本当に救う価値があったのだろうか?」と自問するようなシーンがある。シーズン2の終盤では、フシが疲れ呆れてそうなる展開を予想したがそうならなかった。次の現世編かさらに先でそうなるのだろうか。

不滅のあなたへに対する関心度は今が最高潮なので続きをチェックしてみようと思う。ネタバレを避ける形で検索しようとすると不穏なワードがちらついているが、聲の形の「目を背けたくなるような」感覚がさらに濃くなっていくのかなぁと予想。コクや心地よい食感が失せて、不快な舌触りと苦味だけが口の中を満たすようになって…それって面白いのでは?
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それが気持ち良いようにデザインされている

2023-04-03 09:30:13 | 考察
利己的、或いは利他的な立ち振る舞い言動についての話。

自分の欲求の為に動く人もいれば、相手や集団の利を最大限にする為に動く人もいる。結果的に見ればどの個人も利己的と言える、みたいなパラドクスの話については割愛。

私はよく周りから「良い人」や「優しい人」と言われる。確かに客観的に見ても、明らかに自己犠牲的な立ち振る舞いがとても目立つ。しかし、自分のことを良い人と評価する気にはなれない。自己犠牲の傾向が強い個体が、その属している集団にとって価値があるという意味では確かに"良い個体(人)"と表現して間違いはない。

だが、自己犠牲の傾向が強い私のようなヒトと、自分ばかり気持ちよくなろうとしているように見えるヒトに差異は無い。前者にとって自己犠牲が気持ち良くてたまらないからである。

そうしている時の私は「これ(他者への奉仕)がたまらないんじゃ〜」などという意識で言動を選んでいるわけでは決してないが、改めて振り返ってみるとそうとしか思えないことが多々ある。

相手の不便を可能な限り軽減できるよう立ち回り、どんなに小さいことでもすぐに気づけるよう注意を凝らし、危険や不快の気配を察知したらばその予防や対策を速やかに実施する。つまり私はトラブルシューターや召使いのように動き、その場にいた者達は快適に自身の欲求を満たして帰っていく。その時の私に極めて強い欲求や成し遂げたい何かを秘めているのであれば話は別だが、殆どの場合私は何も得ずに、彼らの感謝の言葉などを聞いただけでその日を終える。

時代が時代なら、それこそ本当に召使いであり、悪い場合は奴隷である。今の時代だからこそ人権が尊重されているし、よほどのことがない限りはその場にいた者の殆どがきちんと感謝してくれる。

殆どのイベントで明らかな成果物を得ないまま過ごしてきて「ああ、またか」とその日の終わりに虚しさを覚える。私ほど利他的な振る舞いをするヒトでもない限りは、皆とても満足しながら眠りについたことだろう。私だけが真の功労者であり、その場にいた私以外の者達の充実感が漏れなくこの心労によって成り立っているのだなんて傲慢甚だしいことを言いたいわけでは決してない。あれこれ言ったが、結局のところ皆の満足そうな姿が羨ましいのだ。

生存戦略的シグナリングと言い切ってしまえばまあその通りなのだろうけど、私のような性質を持ったヒトはおそらく生涯ずっとこのままなのだろうと思った。真に価値ある主君を見つけられることがあれば、積み重ねてきた心労と虚しさがその時に報われるだろう。性質は変えられなくとも、奉仕する先を選ぶことはできる。願わくば、私のような性質を尊いと評価してくれる者に寄り添えたら幸いなるかな、と言ったところである。

これはもはや生理的なものであり、性分と言って差し支えないもの。変えられないものであり、どうにもならないもの。空腹に際して食事に向かおうとする。発情に際して性行為に向かおうとする。疲労や痛みに際して安静や睡眠に向かおうとする。それらと全く同様に、私のような性質のヒトは敵対していない者に対しては不便や不快を予防したり取り除こうとする。自分の要求など遥か彼方へと押しやって。自分の意識では察知できずとも、この脳みそ或いは本能はそれが気持ち良くてたまらないからである。報酬回路がそういう風に組まれているから。ひと目で利己的なヒトだなとわかるような振る舞いをしているヒトとは報酬回路の形が違うだけで、報酬を求める性質それ自体は違わないのだ。

書いていて気づいたが、これは「遠回り型報酬回路」と言えば理解しやすいのではないだろうか。

理解のしやすさはありそうだけど、そこそこ頭の回る人が聞けばすぐにこの呼称の脆さをついてきそうな気配を凄く感じる。

集中力が切れたので終わり。
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【視聴感想文】Dr.Stoneのアニメを視聴しました【ネタバレ注意】

2023-02-17 04:25:52 | 感想文
連載当初、本誌で途中まで読んでいたので面白いことはわかっていた。けど途中からなぜか読まなくなって今になってアニメを視聴した。

どちゃくそ面白かった。一言で”面白い"にも種類がある。ミステリーものやハートウォーミングなものやどんでん返しやバトル系、色々あって別ジャンル同士で比べるのはナンセンスだけど、自分が観てきたアニメの中でも相当トップクラスに面白かった。

今までに「トップクラスに面白い」と言った作品を蹴落とすレベルで面白かった。とはいえ自分はそこまでアニメ通でも映画通でもないのであまり信憑性には自信が無いのだが。

攻殻機動隊の笑い男と個別の11人、ゴーストインザシェルは個人的に殿堂入りしていて、これより面白いアニメはなかなか出て来ない。コードギアスとシュタインズゲートの構成の緻密さに敵うアニメもなかなか出て来ない。けれど、Dr.Stoneはこれらに匹敵してくるほど面白い。なんなら跳ね除ける勢いで面白い。というかもはや土俵が違う可能性すら感じている。

個人的にコードギアスは色気に寄っているし、攻殻機動隊はハードボイルドかつ哲学に寄っている。シュタインズゲートは構成こそ凄いがこれもやはりコードギアス同様に色気寄りな感じがする。

Dr.Stoneの何が凄いって、アニメーションの強みを置いてけぼりにしているところ。作画も声優も演出もテンポも十分過ぎる良さだったが、そういうことなら他にも良いアニメは沢山ある。もっと言えば、Dr.Stoneよりもより動いてより綺麗でよりお金のかかっている作品はマジで山ほどある。だけどそういうことじゃないんよ。

お恥ずかしながら井の中の蛙だったなと。いつもこうした類の記事で演出が〜とかテンポが〜とか間抜けなことをほざいているわたくしでした。違うんだなって。Dr.Stoneを見て気づかされました。世界の広さを教えてもらいました。

結局のところ、綺麗なだけで良いアニメを見たけりゃそっちを見ろと。批判を恐れずに言うならリコリスリコイルみたいな可愛くて綺麗でとてもよく動くアニメでも観ていろと。確かに可愛かったし、アクションシーン格好良かったし、たきなが無心でちとせを助けたがる描写は素敵だった。良いアニメだと思った。けど違う。Dr.Stoneを観て思った。「これが観たかった」

火薬にも復活液にもなる硝酸。それはストーンワールドで最も価値のある物質。それを奪い合う武力陣営と科学陣営。様々な理想がぶつかり合う様はまさに現代における人間社会の縮図。もし復活させる人間を選べるとしたら?現代風刺としても啓発としても優れたDr.Stoneは科学や化学の入門としても優れていて、なおかつ人間のひたむきさや好奇心や真心の尊さまで学ばせてくれる。

人がたどりつく思想の果ては数種類しかなく、そのどれもが正解ではなく、どれもが衝突する。答えはないが、常に疑い続け考えるべきなんだと、工夫を凝らしなんとかなるのではないかと努力を諦めないことが尊いのだと、千空の「科学で70億人をどうにかして支える」という言葉には、現代科学の可能性を信じる心があらわれている。

コハクやゆずりは、他女性キャラもそこそこ露出度が高くはっきり言ってエロいが、カメラがそこに全くフォーカスしてない点も非常に素晴らしい。恋愛要素がないのも非常に素晴らしい。毛嫌いしているわけでもエロが嫌いなわけでもないのだが、そういうのが観たいわけではない。ラブコメが観たかったらラブコメを観ます。エロアニメが観たかったらそれを観ます。そういうことが言いたかったわけではなく、Dr.Stoneに登場するキャラクターの魅力を伝えたかっただけなんよ。コハクは見た目がえげつないほどナイスバディなのに戦闘力マシマシで好戦的なメスゴリラ、というのがただの飾りというレベルに純粋でただの姉思いの女の子。病の姉を癒すために温泉のお湯を汲み続けるエピソードが、獅子王司の妹を想う気持ちに共鳴する。ただの誇大妄想狂かと思った獅子王司は破壊した石像の場所と数を一つとして忘れない優しい男だった。そんな司を冷凍する直前、千空が思わず口調を崩してしまう演出が視聴者の心を思い切り打つ。

現代風刺的な演出、あちこちに見え隠れする暗喩のような表現、恐ろしく練りこまれた構成、老若男女が楽しめる見せ方、好奇心や啓発を煽り、かと思えば人間社会の間違いに目を向けさせる。小学校の昼食の時間に教室のTVで「未来少年コナン」を流していたが、現代なら「Dr.Stone」間違いない。というか今両方を好きな時に好きなだけ観られる子供達が羨ましい。

続きをアニメで待つか、原作を見るか、非常に悩ましい。観終わってしまって余韻と共にロスに陥っている。いっそのこともっかい観ようかな、と思うほど面白かった。

この記事の前に書いたサイバーパンクエッジランナーズよりも比べ物にならないぐらい面白かった。いやサイバーパンクも面白かったけどね。だから土俵が違うのかなって。あっちは爽快さとスタイリッシュ、思い切りの良さとかSF感が気持ち良いから。

とにもかくにも殿堂入り間違いなし。あなたの思う面白いアニメはなに?と聞かれてここ数年のものなら間違いなくDr.Stoneと答える。次いでサイバーパンクだね。おーわり。
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【感想文】サイバーパンク:エッジランナーズ※ネタバレ

2022-10-07 17:00:09 | 感想文
Netflixで少し前から見かけていたけど視聴はしていなかった。なので今更ながら全話一気見。

SFはやっぱり面白い。エログロを除けば堂々と知人に勧められる貴重な作品。

以下ネタバレ注意!






やはり感想を語る上で欠かせないルーシーのデザイン。ひと目でわかる異質感と特別感。白い頭髪、濃いメイク、露出の多い衣服。エンタメ洪水のご時世に、今更こうした奇抜なデザインは珍しくないどころか、これぐらいやらないとはっきり言って注目を得られない。そんなことはどうでもいいけど、色っぽいというよりかは普通に可愛い。物語序盤ではやばそうなイカれたお姉さん。途中からは母性を感じさせ、終盤にかけては恋人というよりかは大切な人を想うただの人格者。ああだこうだと言ったけれど、ショートヘアお姉さんというだけでワイの性癖なのでこのへんにしとこう。

主人公の成長譚は正直あんまり好きじゃなくて、うじうじされたりすると萎えちゃうんだけど、作品全体を通して抜群にテンポが良くて気にならなかった。全部で10話というコンパクトさも当然ながら、とにかく作り込みが細かく、濃密な作品だと感じた。もっと楽すれば良いのに、と感じるシーンがたくさんあったけれど、カーチェイスでもしっかり爆破して吹っ飛ばすし、ルーシーが施設から脱走するシーンの走り方は特に凄く良くて圧巻だった。やはり髪の毛が自然になびいて重力に従うアニメは良作かどうかを判断する貴重な要素だと信じてやまない。

ちゃんと死ぬし、ちゃんと殺すし、ちゃんとヤるし、レベッカはまるでこっちの言いたいことを分かっているかのようなツッコミや言い回しをする。一押しはキウイに嵌められたとわかった時の「ぁああああんんのクソババァぁああああッッ!!!」アニメで思わず吹き出しちゃうなんて滅多に無いのにめちゃ笑った。時代に考慮した紛らわし方をされても理解があるからなんとも思わないけど、一切ガン無視で作りたいように作ってる感じは、自分が普段規制ガチガチのアニメでそこそこフラストレーションが溜まっていたことを自覚させてくれたような気がした。

岡田先生もおっしゃっていたことだが、昨今のアニメは「なにかと説明しなきゃいけない」ということで鬼滅の刃なんかは炭次郎がなんでもかんでも説明する。これが個人的にはとてつもなくうっとうしい、というかうるさい。アニメなんだから絵で、視聴者をわからせてほしい。士郎政宗や宮崎駿のような難易度鬼鬼の鬼は勘弁だけど、なんのための音と光なんだ?って思ってしまう。せっかくインクで全てが表現できるのになぜ文字や言葉を多用する?音と光の仕事を奪うんじゃねえ、と思ってしまう。演出こそアニメの強みだろうが、って。実写と違って物理的誓約がないんだから想像力の限り、こだわり抜いて欲しい。言葉や文字に頼らなかった分で、作品にもっと沢山を詰め込んで欲しい。

倍速再生や10秒飛ばしみたいなことは一切しなかった。だって面白いもん。キャラクターが次に何を喋るかどう動くかが予想がつかなくて、そんなことをしていたら知らない間に仲間がいなくなってるレベルじゃないだろうか。

ルーシーに喜んで欲しくて、ハッピーエンドを期待して後付けでデイビッドが綺麗さっぱり健康に戻るルートを考えたけど、結局デイビッドもレベッカもキウイも死んだ。続編があるならまだわからないけど、昨今なんだかんだでキャラクターは生き延びちゃったというご都合主義お花畑ヘッドじゃないのも個人的には好きなポイント。

声優良し、キャラデザイン良し、テンポ良し、演出良し、作画に関しては抜群に良し、ストーリーも良し、世界観も良し。言うことなし!

強いて言うならもうちょっと浸っていたかったあの世界に。これは我が儘やね。

刺激が強めなので脳内麻薬がドバドバ出て気持ちが良い。さっき見終わったばかりだけどもっかい見よーっと。

ルーシーが一番でレベッカが二番目ですね。オレンジイズニューブラックでもペンサタッキーが特別好きだったし、ロリコンじゃないけどサイコ女児が好きなのかな?

おーわり
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