十日まで一般公開の立木観音様を見てきました。
お寺の樹齢四百年のイチョウの大木は、
区画整理事業の道路敷設の為完全伐採の予定でした。
ところが計画縮小で幹は残せることに。
仏像彫刻師の畠山誠之さんが・根が付いたままの立木仏が彫れる・と
円東寺住職に提案、2013,年から彫り進めてられます。
幹の太さは直径1メートルを優に超えています。
2014年には全体の粗彫りが終わりました。
区画整理により、墓地移転工事で中断、今年に入って再開されて今日に至っています。
頂上仏と呼ばれる頭の上の顔は四人のお弟子さんが作られ取り付けられました。
根の部分をくり抜き足元をくぐる・トンネル・も貫通しています。
・胎内めぐり・と呼ばれくぐると観音様と一つになることが出来ご利益があるそうです。
あらゆる方向を見守り、苦しんでいる人をすぐに見つけるとされる十一面観音像様は
この先、納めるお堂の建立か始まり、年内完成の予定で、完成時まで見ることはできません。
観音様は・安らかなれ・と、優しいまなざしでした。
行ったとき足元に手が置かれていました。
仏像の手は思い入れがあります。
私の生まれるずっと前、黒谷さんのお寺が火事で焼失しました。
その後再建されましたが、近くの銅像の仏様の手が焼失してそのままになっていました。
幼心で焼けてなくなった手の部分を見るたびに・可哀そうやなぁー・と思いました。
ずっと忘れていましたが、二、三年前黒谷さんを散歩している時
修復されてからも年月が経っている仏様に会いました。良かったと嬉しくなりました。
制作中の観音様の手を見て思わず
「抱っこしていいですか?」
手を焼失してたあの仏様の事を思い出したのです。
とても幸せな気分になりました。
お堂の中に入られた立木観音様にまたお会いするのが楽しみです。
シャラの花が咲き始めました。