私のつれづれ草子

書き手はいささかネガティブです。
夢や希望、癒し、活力を求められる方の深入りはお薦めしません。

介護の世界も金次第(2)

2009-05-11 | 3老いる
ここに書くことは事実であるが、決して批判や告発といった意図はなく、単に自身の思考を整理し、記録としてとどめることを目的としている。その点、明記しておきたい。

***********************

何度目かのカンファレンス。

いつものように、施設の職員の方々とテーブルを囲み報告が始まった。

父の細かな生活のトピックスが語られ、専門職の方々に見守られながら、より良い日々を一日一日過ごさせてもらっているのがわかる。

私はただただ感謝するしかなく、自分では出来かねる父の生活への気配りや配慮にいちいち感謝を伝える。

いつものように、無事カンファレンスが終わりにかかり、最終発言者が口を開く。

医師ではないが、経営者のご親族で、実質的に施設でナンバーワンの発言力をもっておられる人物。

その方が開口一番、不機嫌な様子で話しはじめられたのは
「ここのサービスが良いと言ってもらうのは良いのだけれど、長期入所の方達が経営を圧迫しているのよね」というもの。

グループの特養に申込がされていないことを捉えて、特養の申込に話が及ぶ。

しかし、残念なことに申込申請しているのはグループ外特養。

「○○特養さんに、順番がどこまで来ているか聞いてみられたらいい」

「ここの老健だけでなく、他の老健も試してみられたら?」
「対応が変わることで、新しい発見があるかもしれないでしょう」

と、言い方には気を使っておられるが、入退所加算が見込めず、リハビリ加算も途絶えがちになる、いわば賞味期限切れの利用者を手放してしまおうと、「老健わたり」や「老健ジプシー」と呼ばれる施設を転々とする行為を勧めておられる訳だ。

現在は、病院の長期入院者に対する診療報酬の逓減制などと同じ縛りは、介護保健施設に適応されていないようだが、それでも、回転率が上がることで、その都度加算される単位数が見込めないことは、施設収入減につながっているのだろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする