私のつれづれ草子

書き手はいささかネガティブです。
夢や希望、癒し、活力を求められる方の深入りはお薦めしません。

介護の世界も金次第(最終)

2009-05-15 | 3老いる
ここに書くことは事実であるが、決して批判や告発といった意図はなく、単に自身の思考を整理し、記録としてとどめることを目的としている。この点、明記しておきたい。

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かくして、フツーの利用者の選択は、貝のように押し黙って耐えるか、「老健わたり」となるかだ。

そういえば、あの人のもとにも沈痛な面持ちのご家族がいらしていた。
そういえば、あの人も、ある病院で姿を見かけた後、別の施設に移っていかれた。
そういえば…。

日本の介護事情は貧しい。

医療法人がバタバタと倒れる事態が発生しているが、近い将来、ある種の規模と体裁をそなえた福祉法人も倒れゆく時代がくるのかもしれない。

法人が優先するのは、サービスよりも事業体の存続。
一般企業も、医療の世界も、介護の世界も、その点において違いはない。

であるならば、高齢化をこえて、高齢社会となったこの社会は、多分根底からゆらぐことになるだろう。

かつて経済的厳しさを乗り越える仕組みとなってきた家族は崩壊し、マンパワーの補いとして都合されてきた潤沢な資金も、回らない世になってきているのだから。

私の目に映る未来には、暗雲が垂れこめている。
コメント
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