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ガンと運動

2014-04-09 | 乳がん(がん)について

最近、大学生になってしまった息子が,ほとんど家で夕食を食べないため、夜は毎晩お出かけしているわたし。。。


今夜の活動は、アピタルがん夜間学校 もっと知ってほしい がんと運動のこと

この5年、がんのために運動をしてきたアタクシとしては、

ガンと運動、この文字を見ただけで、落ち着いていられなくなります~(笑)

静岡がんセンターリハビリテーション科の田沼明先生のおはなし。

聴いてきたことを下記にまとめましたので、ご興味ある方は,長いですが、参考にして下さい。
でも、そのうち、アピタル夜間学校で動画で見られると思います。


[運動はなぜ必要か?]

①手術の場合

手術によって、機能障害が出やすくなるため、運動療法が必要

②放射線、抗がん剤の場合

がんそのものの症状+治療による副作用(痛み、吐き気など)

活動量の低下


筋力・体力の低下

結果的に,全身的に機能低下(動けなくなることも!)


③運動と予後
一部の人は運動することで死亡や再発のリスクを減らすことができる

[周術期の予防運動]

①開胸、開腹術における運動
(肺がん、消化器系のがん)

通常、四肢お機能障害は起こらない。
ただし、手術侵襲によって、体力は低下する。 

食道がんの患者に10mのシャトルウォーキングテストの実験をした結果(このテスト方法は→のサイトを参考にして下さい。参考:10mシャトル・ウォーキング試験(ISWT)の実施法
)を行った結果、術前から退院するまでに約2割の持久力低下が見られた。


[食道がん・手術後の運動]

術後1週間は、離床中心(立位から歩行訓練へ)


術後1週間後からは、自転車エルゴメータ
全身麻酔で呼吸機能が落ちるため、1週間後から有酸素運動が可能になります。


[退院後]

筋力よりも、まずは、持久力改善。

自転車エルゴメータは、よい運動方法だが、家では出来にくいので、散歩でもよい運動になる。
持久力をつける運動は,筋力もついてくる。

私の補足意見ですが、田沼先生は、自転車エルゴメータをやけに薦めるのですが、確かに座って有酸素運動ができるので、安全ではありますが、
家で手軽にできるのは、ステップ運動です。
ステップ台は一台あってもいいですが、階段や、電話帳など、代わりになるものがあればそれでも十分。
バランスを崩しそうで怖ければ、どこかに片手だけでもつかまりながら、やってみてね。



または、足上げ運動もオススメ。
私は朝起きると、ノリノリの曲でキッチンでお料理作りながら,必ずこの有酸素運動からスタート。
ポイントは、できれば、モモをしっかりもちあげること☆





[運動強度の目安]

このサイトを参考にしてみて下さい。運動強度(どれくらいの強さでするのか)http://www.dm-net.co.jp/fitness/staff/003/32.php

手術後であれば、運動強度を40%位がいいとのことです。

その後は、それぞれの運動歴や体力、年齢などによって、違いますので、自分の身体と相談しながら。


[乳がん術後の運動療法]

起こりやすい症状。

肩関節可動域制限が起こりやすい。

屈曲、外転ができにくくなる。
腕を前から上げたり横から上げたりしにくいということ。

創部の引きつれの症状。


積極的な方の運動は、ドレーンが抜けてから行う。
リンパの循環を促すためにも、運動は大事。

ドレーン抜去後

①深呼吸(リンパを流すためにも大事)
②肩甲帯挙上(肩をすくめる動き)
③肩回し
④屈曲
⑤水平内外転
⑥外転
⑦腕を開く運動

ちなみに、MovingForLifeJapanのリハビリエクササイズには、この動き全ては行っております。

[リンパ循環を促す運動]

筋肉を動かすこと

①指の握り、離し、開く,閉じる
②手首
③手を返す
④肘の曲げ伸ばし運動

ちなみに、MovingForLifeJapanのリハビリエクササイズには、この動き全ては行っております。



[放射線、抗がん剤について]

ストレス、不安、がんの進行や再発、悪液質(全身症状の悪化,衰弱)、痛み、経済的負担、社会的立場の変化(仕事)


QOLの低下



症状:吐き気、倦怠感、口腔咽頭の粘膜障害、末梢神経障害、骨髄抑制、栄養障害、感染症、睡眠障害 そして、身体活動量の低下

場合によっては、治療の継続が難しくなるため、活動性や体力を高めること、維持することは大切。

運動は倦怠感、不安、QOL, 副作用を改善する!

持久力訓練(自転車エルゴメータ+マシンを使った筋トレ。)
運動の強度は,中程度の運動だそうです。(これだと、曖昧でわかりにくいですね。)

私の補足意見ですが、これは、家でやるならば、さきほどのステップ運動(他の有酸素運動も)やピラティスや棒、タオル、セラバンドを使った筋トレをおすすめ)
有酸素運動も筋トレも、自分が”ややきついなあと思うのが、中程度です。

例えば、●早歩き ●スロージョギング ●水中歩行 ●サイクリング ●水泳
●体操 ●ダンス(フラ、バレエ、ベリーなど何でも) ●エアロビクス ●ピラティス などGoodですが、
一番は、継続できることが一番なので、好きな運動をややきつい、程度で週に3日くらい行うのがベストでしょう。



[運動と予後]

日本乳癌学会の『患者さんのための乳がん診療ガイドライン』によると
「定期的な運動を行っている閉経後の女性では、運動量の少ない女性と比べて、乳がん発症リスクが低くなることはほぼ確実とされています。」としていて
「定期的な軽い運動(少し汗ばむぐらいの歩行や軽いジョギングなどの有酸素運動を毎日10~20分程度)を心がけるといいでしょう。」と勧めています。

詳細は、こちらを読んでみて下さい。
日本乳癌学会の『患者さんのための乳がん診療ガイドライン』
2-3. 乳がんを予防するためには、運動を多くしたほうがよいでしょうか。

閉経後の女性は運動しなくちゃだめよ!ということです。

週にある一定以上(週に1時間程度のウォーキング)の運動をしている群と運動をしていない群を比べると、運動をしている方が乳がんの再発が約25%、死亡は35%下がるそうです。




[肥満と乳がん]

乳がん再発リスクとリンパ浮腫発症リスクが高くなるとのこと。

そのためにカロリー制限と運動療法を取り入れて減量をすることが大切。

[最後のまとめ]


運動すること=元気の源

無理せず楽しくできる運動を見つけよう!!




ということでした。以上。

ここでオススメしていることは、すでにMovingForLifeJapanのフィットネスクラスで行っておりますので、改めてとても嬉しかったです
また、がんばろう!と燃えました。

でも、もう少し、掘り下げた話を聞きたかったなー。

ここ最近、ガンと運動については、アメリカでは、1000以上の論文が発表されているとのことで、
その中でも最も新しい発表などを紹介して頂きたかったです

退院してから一人で不安を抱えたまま、どうしたらいいかわからない人がいること、
もっと具体的に指示して欲しい運動療法が必要な人たちがいるということ、
何をしたらいいのかわからない人が本当にたくさんいるということ、
これから、がんサバイバーがますます増えるのでしょうが、
医療の進歩のおかげで、だんだん、がんは治る病気になってきましたが、
その分、がんと共に長く生きていかなければならない人たちがたくさん増えるということ。

少しでもQOLを高め、少しでも快適に、
残りの人生を楽しく有意義に過ごしていきたいものです。

でも、やっと、このような公の機関で、ガンと運動が取り上げられたことだけでも、
サバイバーのQOLにも目を向けてもらえて、大きな1歩ですね。

私もがんばりますぅーーーー!

明後日、夜のクラスありますよ!
今回初めての平日の夜ですが、実は、集客が難しいと言うことがわかりました。
運動がよいことが、もっと世の中に広まるまで、平日夜は今回でしばらくやらないかもー。

なので、今回いらした方は、人数が少ないので、ものすごく細かくご指導できるという特典があります

ご参加希望の方は、ご連絡下さい。

詳細は、こちらを見てね!

明日はお休みですが、

葉山で、朝からトライアスロンのトレーニングに参加します。

寝なくてはーーーー







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