この利用者さんの昔話が興味深く、今日もつい目を丸くしながら聞きました。
蚕の話(これは別の日に書きましょう)から突然エゴノキの話に変わりました。
「あんた、エゴノキを知ってる?」とおっしゃいます。
「はい、知っていますよ。白い花が咲きますよね。」と申しますと
「そう、固まって下を向いて花が咲く奴。」とおっしゃる。
余談ですがエゴノキにはちょっとした思い出があります。
この名前を知ったのは3年前母が上京して我が家に3週間ほど滞在したときのことです。母と私と娘たちと母と同じく上京してきた妹の5人で昭和記念公園に遊びに要ったときでした。
エゴノキのかわいい花が見ごろの時でした。
長女が近づきかかっている木の名札を見て「ああ、お母さんの木ね。」と言いました。「え? 何々?エゴノキ、なるほど。」と私も名前を確かめて苦笑いするとすかざず妹が「おばあちゃんの木でもあるよね。」と言って4人が笑うと母だけはその意味がわからず「何の話?」と聞いて来たのです。
「怒られるから言わないほうがいいよ。」と4人が小声で話しているので母だけが不満そうでした。
私は自分がエゴの強い人間だと自覚しておりますが、もっと強い母はそのことを自覚してないのです(^^)
話を元に戻しましょう。
「エゴノキの実をすり潰して川に投げると魚が顔を出して浮いてくるんだよ。」
子供のころ魚釣りに行った話は何度もお聞きしておりますが、この話は初めてです。
「どうして浮いてくるんですか?」とお聞きすると
「さあ、毒があるんだろうな。それより、魚は下流のほうが大きいのがいるんだよ。ジャンケンして買った者から順に場所取りをするんだ。ある程度置いて並ぶんだ。一斉にすり潰したエゴノキの実を投げて魚が浮いてきたところを取るんだけど、この場所取りまでが興奮するんだ。」と話されました。
元気な男の子たちの姿が目に浮かびます。
そう、昔はこんな風に子どもは遊びを工夫してその中で切磋琢磨したものでした。利用者さんの話だと全然魚が獲れないという子はいなかったそうです。
後でこの聞いた漁法をネットで検索してみました。
ありました。れっきとした漁法だったのですね。
当然といえば当然ですが、今は禁止されているそうです。
なんでしょう、かの日の元気な男の子たちが脳裏に浮かび、ちょっと残念な気もします。
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