二の腕は未だ痛いです。こんなに力を使ったのはなかったかもしれません。
身体中の力が抜けたしまったように両腕、両足の脹脛、右の腰も少し筋を伸ばしてしまったようです。
身体の大きな手足の力が弱い男性を床から起こすのは並大抵のことではありません。
床から利用者さんを起こす技術を、ヘルパー研修でテコの原理は習ったことはありますが、
目の前の情況を目にした時に、そんなことも頭に浮かびませんでした。
昼ご飯の用意に伺った時、座っているはずの台所の椅子に座っておられません。
うめき声が聞こえた方に目も向けて唖然としました。衣服を身に着けてない利用者さんが
粗相した汚物の中でうつ伏せになって呻いていました。
慌てて近づき、声を掛けると「もう、そんな時間なのか」とおっしゃいました。
随分長い時間、何とか自分で立とうと試みて、力尽き動けなくなってしまったようです。
いつもは家の中を手押し車を押しながらゆっくり移動ができて、独居で生活なさっています。
座っていただくにも大変でそこから立ってもらうのが容易ではありません。
隣りの家にはお嫁さんがいるはずです。「大丈夫、大丈夫」とまだ自分で何とかしようとしている
利用者さんを振り切って呼びに行こうか迷いました。
初めてのことでショックな様子が伺えたので、ご本人のお気持ちに沿って二人で頑張ってみることにしました。呼びに行くのはそれからでも良いと覚悟を決めました。
一つ力作業を二人でやると10分ほど休んで、また一つ作業をしては休んでと繰り返しながら、トイレに行って、シャワー室に移動して身体をきれいにしてと時間をかけて進みました。
きれいに掃除して、食事を用意、すべての作業が終わったのは2時間の予定が3時間になっていました。
帰りに隣りのお嫁さんに情況を報告しておこうと立ち寄るとお留守でした。
次の訪問ケアがあったので、失礼して、後でお電話すると二人が悪戦苦闘していた時にはいらしたそうです。私の終了予定は3時でしたが、お嫁さんは3時15分に出かけられたそうで「あれ、まだヘルパーさんがいるな」とは思っていたそうです。
「さっき、寄ったんですよ。とても具合が悪いので夕食は食べられないと言っていました。お義父さんは随分ショックだったんでしょうねえ。知らん振りしていた方がいいでしょうか。落ち着いたら話してくれるかも知れません。」とお嫁さんがおっしゃいました。
「そうしてあげてください。でもそっと覗いてください。」と言って電話を切りました。
利用者さんのお気持ちに沿うのも中々体力がいるものだと思い知った一日でした。
太っているのも悪いばかりではないと自分に甘い点数をつけたり、おいおい。
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光江
kazenoiro
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