僧は遠のく意識の中で、己はまだまだ未熟者だと気がついた。その瞬間、朝日に照らされたような心地よさと、なんともかぐわしい香りに包まれた。
光の中に観音菩薩がおられ、背後にはより輝く御姿を観た。
僧は思わず「なむあみだぶつ」と唱えていた。
加持祈祷の厄払い坊主で、それまで一度も唱えたことなどなかったのだが・・・。
僧は思った。加持祈祷などで人々の苦しみを救くってあげたなどと、とんでもない間違いを犯していた。」観音菩薩を観た瞬間、ソオ気がついたのだった。
終り
光の中に観音菩薩がおられ、背後にはより輝く御姿を観た。
僧は思わず「なむあみだぶつ」と唱えていた。
加持祈祷の厄払い坊主で、それまで一度も唱えたことなどなかったのだが・・・。
僧は思った。加持祈祷などで人々の苦しみを救くってあげたなどと、とんでもない間違いを犯していた。」観音菩薩を観た瞬間、ソオ気がついたのだった。
終り