なにやらガサガサ。やってくれました、ふすまを破ってしまった子犬のハナです。観ると昭和7年 東京朝日日報とあります。
古い家だからこそ楽しめることで、こりゃーー面白そうと読んでいるうちに、
永井荷風(明治11-昭和 )の作品ではないかと言われた「四畳半ふすまのした張り」が思い浮かぶ。
たしか襖の張替え時に見つけた、お女郎さんの日記だったか。色事がつづられた文面は作者不詳だが、なんとも情緒あふれた名文は永井荷風作ではないかと当時(明治時代)からうわさをされていたようだ。
色事文などとんでもない時代。いくら名文でもたちまち発禁になってしまったらしい。
長い間幻の小説だといわれたものだったが、40年ほど前に再販されそれを読む機会があった(確か面白半分という小冊子だったか)、ふたたび裁判沙汰になってしまった。
続く