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やっぱり観たい!レジェンダリー版「キングコング対ゴジラ」

2015-07-09 22:37:21 | 怪獣のことならこちら
モスラ、ラドン、キングギドラが登場し、まるで地球最大の決戦のリメイクのようなレジェンダリー版「ゴジラ」の次回作。そして元祖日本でも庵野・樋口の強力コンビによる新生「ゴジラ」とこれから楽しみばかり。
それに加え、「パシフィックリム2」そしてキングコングの新作「ゴング/スカル・アイランド」も撮影中と往年の怪獣少年にはたまりません。

こうなるとどうしても夢を見てしまうのが、ハリウッド版のゴジラとキングコングの一大対決です。新作のキングコングはレジェンダリーが版権を取得して作製しているわけですので、現実味を感じてしまうのは、私だけでしょうか?



東宝映画のキングコング対ゴジラは、1962年に東宝30周年記念映画として製作されました。総天然色、東宝スコープの超娯楽巨編です。



この映画でゴジラはその出生の秘密を内に封印してスクリーンに帰って来ます。過去2作、特に最初のゴジラは幻想映画と言えます。異なる時空に棲む巨大生物と現代社会の思いもよらない遭遇、そして両者とも不幸な結末。しかしこの「キングコング対ゴジラ」では、明るい陽の下、ゴジラはスターとして暴れまわりました。怪獣映画の誕生です。
一方、アメリカから招かれたキングコングも同様で幻想映画からモンスターにこの映画で変貌を遂げます。高層ビルをよじ登る程度の大きさから、ゴジラと対決しえる45mもの怪獣となって登場しました。
その上、ゴジラは放射能の火炎放射という、飛び道具があるのにゴングは素手では不公平という日本人的発想からか、帯電体質になったコングは雷からエネルギーを補充し、組み合った相手を感電させる能力を得てゴジラに挑む事となります。

70年台終わりの頃だったか、確か宝島社からキングコングの研究本が出ていました。何人もの筆者がいろいろな角度からキングコングについて書いている本でした。
そのなかで、キングコングのリメイクもしくは新作が、本国アメリカではなく、なんと日本のゴジラ映画だったことを嘆いている記述がありました。それを読んで分かってないね、この人と憤慨した覚えがあります。まぁ、その頃のゴジラは地に落ちた存在だったので、それを見てそう言ったのかも知れませんが。
でも、その筆者が、今のこの状況を見たらなんて言うでしょうかね。

さて、このキングコング対ゴジラは、超娯楽大作の名に恥じないスケール感を持っていました。舞台は遥か北の北極海と赤道付近の南海の孤島から始まり、東日本や東京を巻き込み、最後は富士山麓で合間見れ、熱海城を破壊しながら両者大海原に落ち、ドローとなって、別れて行く。
総天然色つまりカラーと横長のワイド画面が持つ特徴が各所で効果的に使われ物語を盛り上げていきました。おっと、忘れてはいけない、伊福部昭の音楽も!

物語は軽いコメディタッチで話が進んでいきます。特に有島一郎の怪演が素晴らしい。そして、高度経済成長に向かい始めた日本も映し出しています。テレビという新しいメディア、宣伝広告の台頭、アパートに代表される文化的な暮らし、科学が作り出す新素材等々。

ゴジラが腕の関節をコリコリ鳴らしたり、キングコングの着ぐるみの完成度がいまひとつなど、ちょっと注文をつけたいところは多々ありますが、全体的にテンポもよくまとまっていて楽しめる作品であることは確かです。

この夢の対決が再びハリウッド版で観ることが出来るといいのですが・・・
その時は、またキングコングは巨大化しなければなりませんね。





追伸 いつも思うのですが、アメリカ版、日本版問わず、キングコングは南海の孤島で捕らえられ現代社会に連れてこられる訳ですが、どうやって運搬する船に運び込んだのでしょうか。あれだけの巨体です。そして未開の島には重機はありません。映画じゃいつもこの部分スルーです。
(何めんどうな事言ってるかって?)