神楽

暇人です、文字ウチ書き間違え多、読み返すと内容変わるから読み返さない、読み方は皆様に甘えさせて頂きます。

君が守りたかった者(優しさの果てに)

2018-07-10 05:55:42 | 短長編小説
時代(とき)は戦争の最中(さなか)


物語の始まりは

炎の中うずくまる親子


母は息子に逃げろと言う

だが母はその場から離れない


息子はそんな母を見て

逃げるのを止め母を守るように背中にしがみついた


母は息子に・・・

「お前なんか大嫌いだ、だからひとりで何処へでも行け❗」


息子は何を言われても

母の背中を離さなかった


周りは火の海

着物も焼かれて行く


息子は自分の背中が焼けるのも気にせず大好きな母の背中を守った


親子はそのまま炎の中に消えた


その親子は元々父の実家で暮らしていたが長男の嫁ではなかった


しかも息子は生まれてから1度も声を出さない

医者の話しでは耳は聴こえるようだが

話すために必要な声帯が

生まれつき破損しているとの事だった


父の両親や親戚はそんな息子を

不吉なモノと罵った


そんなある日父に召集命令が来た

父が戦争へ行った次の日

母と息子(2歳)は家から出された


だが母は父が帰れば必ず迎に来ると信じ隣町に家を借り

仕事やをしながら親子で父の帰りを待った


父が戦争に行って5年

息子は7歳から8歳に成る頃だった


空襲が激しくなり

田舎へ疎開していく者が多発


そんなある日風の便りに

父が戦死したことを知った

母はその日から家に籠り

光りが消えた


約1週間が過ぎた頃

空から爆弾が投下され

見る間に家々や

辺り一面炎に包まれた


だが母は何かに囚われたかのように

1枚の写真を胸に抱き締め

その場にうずくまり外に出ようとしなかった


息子は・・・

母は覚悟したのだと感じた


だから息子は母の背中を抱き締め

ふたり揃って深い眠りに落ちていった


その後息子は真っ白なモヤの中で

目覚めた

何も考える事は無く

ひたすら母の姿を探し続けた


どのぐらい探し続けか分からない

時間も何もないその空間の中で


息子は不思議な声を聞いた

「お前の望みは何か?、転生を望むなら平和な時代で新たな命を授けよう」


息子は

「僕に命が有るなら、母が何処に居るのか教えて下さい」


だがその不思議な声は言った

「お前の母は自害した、生まれ変わりも幸せも望めない、だから永遠の暗闇をさ迷っている」


息子は声の主に言った

「・・なら、僕を母の所へ・・」


声の主は・・・

「お前が求めるモノは許されない事だ、お前の母は自害した、だから闇の世界から逃れられない」


それでも息子は願った

「母が再び父に会い笑顔に・・なれるなら、僕は要らない」


声の主は言った

「それを望めば、お前は母の代わりに過ちを咎められ、永遠の時の中をさ迷う事に成るだけだ、しかもお前の母と父が来世で出会う事になれば、お前の父の死を意味する事に成る、それでもお前はの願うのか・・・」


息子は願った

全てが不幸だけでは無いはず

ただ1つでも良い

母の本物の笑顔が見たい・・・と


その瞬間不思議な声の主の気配は消えた


どのぐらい時が流れたのだろうか

息子は闇をさ迷いながら

父と母の気配を感じた


ふたりは再び出会ってしまった

でも父と母は結ばれない


その時すでに遅く

若い父の命は尽きようとしていた


母は又何も考えず光りを消した


息子が母のソバに行こうとすれば

何かに弾き飛ばされた


暗闇をさ迷う息子には

光りの世界に生きる者に

触れる事は許されない


息子は離れた場所から

母を見守る事しか出来ない


自分の事を解ってくれる誰かが居れば・・・


光りと闇を知る誰かに会えるなら

或いは・・・


だがそんな都合良くその様な者が

母の近くに現れるはずも無く


そんな時だった母がひとりの男と出会った


母は家を出て心の自由を望んだ


その男と一緒に居る事に自分の自由を感じたのだ


だがその男には幸せを望めない事も理解していた


それでも母は心の自由を選んだ


息子は思った

[どうして母は幸せを選ばず、自分から苦しみを選ぶのだろうか?]


母には幸せになって

心の底から笑顔で笑って欲しい


だが母はどんどん逆方向へ向かってしまう

どうしたら母にそれを伝えられるのか・・・


闇に居る息子は光りの中へ行けない


闇に居る自分を理解できる

誰かが居れば

母に近か付く事ができるのに・・・


母に伝えたい

その男の人では笑顔になれない


何も伝えられないママで時間だけが過ぎていく


息子は闇の中から母を見る事しかできず

もどかしい気持ちで

母の時間の流れを見ていた


そんなある日その男にかかって来た

1本の電話

息子は電話から流れる声に

自分と同じ闇を見つけた


錯覚では無い

同じ闇を知っている響きだ‼


息子は電話の声の主の気を感じ得る事が出来れば

その声の主に会えれば・・・

自分の気持ちを

母に伝えられるはずだと確信した


でも電話声の主を追いかけかるには

無理が有る


電話の相手が

自分の意志で闇を知り

光りの中に居る者でなければ

近付けないからだ


闇にアル息子が近付ける事が出来るのは

相手が闇に居るモノも含め

あらゆる命を知り失いしモノを

自分の意志で受け留められる

強い何かを持つ者だけだ


特に闇にアルモノはそのモノに意志は無くとも

闇へ引きずり込んでしまう可能性が有る


現実世界の闇では無く

本物の闇へ迎い入れると言う事は

相手を無条件で死人(しびと)にすると言う事だ


だからそれに耐えるだけの本物の

死者を見る例えれば

3つ目の目が必要だと言う事だ


死者を見る目・・・・

本物に出会えるモノは生き人に

その誰かを通して言葉を伝え

触れる事も出来る可能性が有る


だがそんな都合良く行かないから

闇に引きずり込んでしまう


闇にアルモノの意志とは関係無く

普通の命を本物の闇が関われば

それだけで命を奪う


闇にアルモノは無意識に仲間を呼ぶ

・・・・・


だが息子は違う

ただ母の笑顔を求めるだけだ

自分が触れれば命を奪う事を知るから

離れた場所から母を見る


だから本物の闇と光りを

理解できる者探す


電話の主が本物なら

母に近く事が許される

電話の主は何処に居るのか?


普通なら簡単に探せるが

なぜかその者は探せ無い


強い守護神をまとう者か

或いは強い霊力を持つ者か

どちらだろうか?


強い霊力を持つ者なら話しが出来る


母に自分の存在を伝える事が出来る


息子は闇の中から祈りを込めて

願った・・・


あなたに会いたい・・・


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さてこの話し

前に書いた話しに繋がるのだが

解るかな~~~
覚えてるかな?


事実です・・・多分ね~本当ッ❕


・・・だと良いね~(^.^)



ではまたね👋