音信

小池純代の手帖から

日々の微々 250204

2025-02-04 | 歌帖

     立春過ぎ


 小綺麗な端切れいちまい思ひかね棄てかね日々とともに旧りゆく


 目にすれば手にとればつと浮かびくる思ひ出の浮標なりし物象

                          浮標:ブイ


 きさらぎの雪から花へかはりゆく幕間ほどのほんのひととき


 二月の逃げ足迅きところとか日数足らずのところとか好き

 二月:ニンガチ         日数:ひかず       好:よ



 とりこぼしし沙金ひとつぶみうしなふ美々しき日々の微々たりし刻

                     美々:びび         刻:とき










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