音信

小池純代の手帖から

日々の微々 231122

2023-11-22 | 歌帖
  231122



  ・大寒三首・

     款冬華*ふきのはなさく

  うす雪の衣さむざむとフキノトウ疾く摘まれませほろにがの皇子
       衣:きぬ         疾:と           皇子:みこ



     水沢腹堅*さはみづこほりつめる

  とどろきのとどまりがたき沢の水凝れば永久と見紛ふばかり
                    凝:こご  永久:とは



     鶏始乳*にはとりはじめてとやにつく

  鳥屋へ鳥屋へかつてわたしが棄てた鳥屋それはわたしを棄て去つた鳥屋
   鳥屋:とや










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