空海「十喩詩」より
六 詠響喩
口中峡谷空堂裏 風氣相撃聲響起
若愚若智聴不同 或嗔或喜匪相似
因縁尋覓曾無性 不生不滅無終始
安住一心無分別 内風外風誑吾耳
翻案四首
ひびき
うつろより声こそ生るれうつろとは風と風とがあひあふところ *生:あ
悲のやうな喜のやうな哀のやうなり風にもとより色はなけれど
はじまりも終はりもなくて突き抜けてゆく風突き抜けてゐる響き
うちそとを風はうそぶきたゆたへど耳を翼にして飛ぶなかれ
六 詠響喩
口中峡谷空堂裏 風氣相撃聲響起
若愚若智聴不同 或嗔或喜匪相似
因縁尋覓曾無性 不生不滅無終始
安住一心無分別 内風外風誑吾耳
翻案四首
ひびき
うつろより声こそ生るれうつろとは風と風とがあひあふところ *生:あ
悲のやうな喜のやうな哀のやうなり風にもとより色はなけれど
はじまりも終はりもなくて突き抜けてゆく風突き抜けてゐる響き
うちそとを風はうそぶきたゆたへど耳を翼にして飛ぶなかれ