静かな山間の歩道のある場所で、トロッコ列車奥出雲おろち号がやってくるのを待っていた。
やってくるまでにバイクや大型トラックの大きなエンジン音が、私の背後を何度も行き交いしていた。
通過時刻が近づくと、エンジン音でもすこし重点音を感じるものであれば、ついに来たと思って構えても、車の音だと捉え違いしてしまう。
列車はまだかと苛立ちを感じることも。
その内に遠くから汽笛が聞こえてきた。
そして、ディーゼルエンジンの音がだんだん大きく聴こえてきた。
この音だ。やっと来たんだ。
何度も聞いてきたはずなのに、その違いに気付けない自分が悲しかった。
機関車は唸りながらどんどんスピードを上げて、藤の花の向うを左から右へ、次の停車駅へ向かって走りました。
まだまだ終われないです。
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