トランプ氏側に530億円返還命令、NY州での会社経営も事実上禁止…資産価値の不正操作
2024/02/17 06:16
昨年10月2日、米ニューヨークの裁判所に出廷したトランプ前大統領(中央)=AP 【読売新聞社】
(読売新聞)
【ニューヨーク=山本貴徳】米国のトランプ前大統領や一族が経営する企業が資産価値を操作して不正な利益を得たとして、ニューヨーク州の司法長官が訴えた民事訴訟で、州の裁判所は16日、トランプ氏側に3億5490万ドル(約530億円)の返還を命じた。同州で3年間、会社経営を行うことも事実上、禁止した。
司法長官側はトランプ氏らが2011〜21年に、ニューヨークのトランプ・タワーなどの資産価値を大きく見せかけ、有利な条件で融資を引き出したと主張。3億7000万ドル以上の返還や営業許可の取り消しなどを求めていた。
裁判所は23年9月、トランプ氏らの責任を認める「略式判決」を出しており、関与の程度や不正の意図、返還額などが焦点になっていた。