「元気で明るい娘にいつ戻るの?返して」 保育園の節分で心に傷 どうすれば…母の悲痛
2024/02/13 12:20
(Hint-Pot)
「元気で明るい娘にいつ戻るの?返して」。ネット上でまな娘の変調に悲痛な声を上げたのは2児の母わや(@Mouhonmanimuri)さんです。きっかけは保育園での節分イベント。鬼を退治するはずの節分でいったい、何があったのでしょうか。詳しく聞きました。
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「夜中の寝付きは悪く、うなされ叫んだりします」
「今日先生に話をしたんだけど節分イベントのせいで登園拒否してる子も何人かいるらしい それを笑顔で語る先生が怖いよ…『みんなで励ましあって乗り越えてます!』じゃないよ家ではもう別人みたいになってるよ元気で明るい娘にいつ戻るの?返して」
7日、わやさんはX(ツイッター)上に、節分を機に変わり果てた娘の様子をつづりました。
日本の古来からの伝統である節分は、季節感のあるイベントとして全国の幼保園で定着しています。心の健全な成長を育むことを目的に、0歳児クラスから5歳児クラスまで順に鬼に扮した大人が金棒を持って回る園も珍しくはありません。一方で、近年は心に深い傷を負ってトラウマになってしまう子どもも報告されており、わやさんの投稿にも、「うちも号泣」「トラウマにさせといて美談にするとか…先生達の自己満に親と子を巻き込まないで欲しい」「普通にPTSDで訴えてもいいレベルな気がする」と、共感の声が相次いで寄せられました。
わやさんの保育園では全園児を対象にイベントが行われました。特徴的なのが、イベントが節分の1か月前から始まることです。
「血のついた石をたどっていくと荒れ果てた鬼の家があり、なぜかそこを勇気を出して掃除→鬼から果し状が届く→園で配布されたおまもりが鬼に取られる→鬼の家に取り返しにいく→鬼と対峙→それでも泣きながらおまもりを回収 日頃から窓などから(鬼が子どもたちの)様子をうかがっていると先生から聞かされてたようです」
前段からかなり手が込んでいます。
そして迎えた当日は「果し状がくる→鬼がいろんな場所から4匹ほど登場。園外から全力で走ってきて柵を飛び越えて園庭に入り込んでくる者、入り口から牛刀を持ってたたき散らしながら入ってくる者など→酒を飲ませて酔わせたり、豆をぶつける→なんとか帰ってもらったあとは福の神登場」という流れでした。
子どもたちにストーリーに富んだ本格的な節分を楽しませたいという園側の狙いも透けて見えます。ただ、現実とそうでないことを理解するのは、年少や年中では難しいです。イベント後、4歳の娘は恐怖のあまり、自宅での過ごし方もすっかり変わってしまったそうです。
「親と離れることが怖く、1人で何もできなくなりました(トイレ、うがい、手洗い、お風呂からほんの少し先に出て体を拭く等、隣の部屋にいくことすら)。もちろん、トイレに行けないのでおもらしが始まったり、夜中の寝付きは悪く、うなされ叫んだりします」
すでにイベントから1週間がたっています。「まじで児童精神科連れて行きたいくらい何もかも怖がってて気が狂いそう」「鬼払うどころか心に居着いてるわ」と、わやさんは困惑を隠せません。
今後は、市の保健師やカウンセラーに相談する予定です。
「正直今どきの子は臆病なんだと思っていましたが、もうわざわざ嫌な思いや怖いトラウマを植えつけること自体が時代遅れなんだと考えます。メリットがないのでやらなくていいです」と、行事の必要性を問いました。
Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム