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認可外施設で乳児死亡 “うつぶせで寝かせないで”

2024-02-28 21:07:14 | ニュース
認可外施設で乳児死亡 “うつぶせで寝かせないで”と要望も
2024年2月28日 16時55分 東京都
去年12月、東京 世田谷区にある認可外の保育施設で生後4か月の乳児が死亡し、警視庁は死因の特定を進めるとともに、施設側の安全管理について業務上過失致死の疑いを視野に捜査しています。
目次
  • 生後4か月の乳児 病院に搬送後に死亡を確認
  • 母親 “常にあおむけで寝させてほしい” 園長に強く要望
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生後4か月の乳児 病院に搬送後に死亡を確認
 
去年12月13日、世田谷区にある認可外の保育施設に預けられていた生後4か月の真渚己ちゃんが病院に搬送されたあと死亡が確認されました。

世田谷区や施設の園長によりますと、当時、施設には保育士の資格がある園長と、資格のない臨時職員2人の合わせて3人が勤務していて、午後1時20分ごろに授乳したあと、布団に寝かせましたが、寝つかなかったということです。

午後2時50分ごろに園長が送迎のために外出し、臨時職員の1人が泣いていた真渚己ちゃんをだっこしてあやしていましたが、ほかの園児が泣き出したためうつぶせの状態で寝かせたとしています。

そして、午後3時15分ごろに園長が戻ると、真渚己ちゃんの意識がないことに気付いたということです。

警視庁 業務上過失致死の疑いを視野に捜査
世田谷区は現時点で原因は特定できていないとしたうえで、立ち入り検査では、授乳後にゲップをさせるなどの処置が十分に行われていないことや、うつぶせで寝かせることがあり、窒息や乳幼児突然死症候群への配慮が不十分で、睡眠中の子どもの顔色や呼吸の状態をきめ細かく観察していなかったことが確認されたということです。

警視庁は死因の特定を進めるとともに、施設側の安全管理について、業務上過失致死の疑いを視野に捜査しています。

真渚己ちゃんが死亡したことを受けて、子ども家庭庁は2月、都道府県や自治体に対し、医学的な理由で医師からうつぶせで寝るのをすすめられている場合以外は乳児の顔が見えるようあおむけに寝かせるなど、所管する保育施設などで睡眠中の安全対策を徹底するよう通知しています。
母親 “常にあおむけで寝させてほしい” 園長に強く要望
 
生後4か月で亡くなった真渚己ちゃん。

両親によりますと、すくすくと育ち、元気な男の子でしたが、少しでも離れると泣いてしまう甘えん坊だったということです。

両親は「真渚己はまさに男の子という感じで、元気で体も大きいのに泣くときはかよわい声で、ギャップがあってかわいかったです。すごく甘えん坊だったので、いつも一緒にいて、できることが毎日どんどん増えていき、見せる表情も変わっていくので本当に見ていて幸せで、明るい希望でした」と話していました。

両親は共働きで、復職する際に真渚己ちゃんを預けようと10か所ほどの認可保育園に申し込みましたが落ちてしまい、1枠だけ空きがあった世田谷区の認可外保育施設に預けることになったということです。

母親が事前に施設を訪れると、うつぶせ寝をしている子どもを見たため、園長には「真渚己は寝返りができないので常にあおむけで寝させてほしい」と強く要望したということです。

両親は「まだ寝返りができないので、1歳になるまでは常にあおむけでお願いしますと言って、要望書にも書きました。今思えばベビーシッターなどのほかの手段もあったと思うので、真渚己には申し訳ない気持ちでいっぱいで後悔しています」と話していました。
「親が安心できる適切な保育 社会全体で取り組んでほしい」
 
「人生を返してあげたいと思っていますが、それがかなわないのがすごく悲しいです。真渚己の命をむだにせず、親が安心できるような適切な保育が行えるように社会全体でしっかり取り組んで保育の質を上げることにつなげてほしい」と訴えました。
園長「職員研修をしっかりできていなかった自分の責任」
 
真渚己ちゃんが預けられていた世田谷区にある認可外保育施設の園長が、再発防止につなげたいとNHKの取材に応じました。

園長によりますと、当時、この施設では0歳から2歳までの合わせて9人の子どもを預かっていて、異変が起きた時間帯は園長は送迎で外出していたため、臨時職員の男性を含む職員2人で対応していました。

園長は真渚己ちゃんをうつぶせで寝かせないように伝えていましたが、当日、男性職員は泣いていた真渚己ちゃんをだっこしてあやしたあと、ほかの園児が泣き出したためうつぶせの状態で寝かせてしまったということです。

一方、国は保育施設での睡眠中の事故を防止するためのガイドラインで、定期的に子どもの呼吸や体位、睡眠の状態を点検するよう求めていますが、この施設では園長が不在のときや複数の子どもの対応に追われていたときなどは、徹底できていなかったと明らかにしました。
野崎悦生園長は「チェック表をつけていましたが、忙しいときはつけていませんでした。点検も5分おきには、できてなかった」と話しました。

また、園長は都が主催する保育事故の防止などに関する研修会などに参加して、うつぶせで寝かせないことやガイドラインについても学んでいましたが、人手不足などの理由でほかの職員は参加しておらず、研修の内容も十分に共有できていなかったとしています。

野崎園長は「職員3人で10人の子どもを預かるというのは大変ですが、これまでも何とかできていたので、当日も何とかこなせると思っていました。職員に対する研修をしっかりできていなかった自分の責任だと感じています」と話しました。
事故を防ぐポイントは
 
2月、札幌市などで保育所を運営している法人が開いた研修です。

オンラインも活用し、保育士などおよそ350人が参加しました。

講師を務めた保育現場の安全対策に詳しい駒沢女子短期大学の猪熊弘子教授は、子どもを寝かせるときには、
▽寝かしつけの段階からあおむけで寝かせる
▽顔色や表情が見えるよう明るい部屋で寝かせる
▽0歳から1歳の子どもは5分に1回体を触って呼吸を確認する
▽ぬいぐるみやタオルなど顔をふさぐ可能性のある物を顔の近くに置かない
という4つのポイントを説明しました。

また、重大な事故を防ぐためには、保育士どうしが声をかけ合い、窒息のリスクがないかとか、ふだんと変わった状況がないかなどを確認し合うことが大切だと話しました。
専門家“保育施設の職員全員が研修受けることが重要”
 
猪熊教授は、保育施設の職員全員が研修を受けることが重要だとして「特に小さい園だったり、認可外の施設だと、保育が回らないから研修に職員を出すのはとても大変だと思います。ただ、今はオンラインもあるし、子どもを預かるすべての現場で研修を確実に受けられる制度を作っていく必要がある」と指摘しました。

さらに「認可外の施設まで十分に監査できていないと考えていて、そこには民間の力を借りる方法もある。私は巡回相談という形で退職した保育士などと認可外を含めて施設を訪れてアドバイスをしています。監査に近い、そうした取り組みも必要になるのではないか」と話しました。

また、子どもの見守りのためにICTの機器を活用することについては「お昼寝の時間中も最低限の配置基準の人数が必要ですし、その人数がいてさらにプラスアルファの見守りの目として、そうした機械を使うことで安心材料にするのが一番いいと思う」と話しました。
子どもの見守り ICTを活用する取り組みも
 
東京 板橋区にある認可保育園です。

この園ではおととしから、0歳から1歳の子どものクラスでお昼寝の時間にセンサーのついた装置を導入しています。

子どもが寝ると、保育士が服にセンサーを取り付けます。
センサーが子どもの体位や呼吸の状態を感知し、うつぶせの状態が続いたり、呼吸が止まったりするとアラームが鳴る仕組みです。

この保育園では、保育士が5分に1回、子どもの状況を確認していますが、5分おきにデータが自動で送られてくるためチェック表に入力する手間が省け、保育士の負担軽減につながったといいます。
「子どもの安全を可視化 保育士の負担軽減と親の安心に」
 
保育園を運営しているソラストこども事業本部の家城悦子本部長は「現場の保育士だけに責任を負わせるのではなく、運営会社としても機器を導入することで子どもの安全を可視化し、保育士の負担を軽くするとともに、保護者の安心にもつなげたい」と話していました。

児童の水筒の中身が、別の液体に入れ替えられる事案

2024-02-28 10:55:00 | ニュース
東京都杉並区立杉並第九小学校(同区本天沼)で今月19日、児童の水筒の中身が、別の液体に入れ替えられる事案が起こっていたことが、同小などへの取材でわかった。塩素系の液体のような臭いがしたという。児童はその液体を口に含んだが、すぐに吐き出したため健康被害は出ていない。同小は26日、警視庁荻窪署に相談し、被害児童と同じ学年の保護者に対する説明会を開催した。

 同小によると、児童は19日朝、お茶が入った水筒を持って登校した。お茶は在校中に一度だけ飲んだが、その時は問題なかったという。家に帰った児童は、水筒の中身を口に含み、味が変なことに気づいて吐き出した。保護者がその日のうちに水筒を持参して来校し、中身を確認すると、黄色がかった透明の液体が水筒の3分の2ほど入っていた。教諭が臭いを嗅いだところ、塩素系の臭いがしたという。児童は健康被害を訴えておらず、その後も登校しているという。

 液体が入れ替わった経緯は不明だが、児童は水筒を教室に置いており、19日は授業で教室が無人になる時間帯もあったという。同小は、児童のクラスメートを対象に事態の説明と再発防止の指導を行った。

 同小の岩崎吉伸校長は26日まで警察に相談しなかったことについて、「外部犯による犯行という可能性が思いつかず、下校後に起きたことだと考えていた」と釈明した上で、「初動対応に判断ミスがあったと思っている」と述べた。

出産後の女性をサポートする横浜市の「産後ケア事業」を委託されていた助産所

2024-02-28 07:24:33 | ニュース
出産後の女性をサポートする横浜市の「産後ケア事業」を委託されていた助産所で一昨年、乳児が死亡する事案があり、両親が市などを相手に計約8900万円の損害賠償を求めて横浜地裁に提訴した。同事業は全国の市区町村で急拡大しているが、子どもの安全管理は現場任せになっているのが実情だ。同事業に関する死亡事案が司法の場で裁かれるのは初めて。

裁判では、小さな命を守る責任の所在が争点になりそうだ。(神谷円香)

◆助産師がミルクを飲ませた30分後に
亡くなる数日前、ベビーカーに初めて乗った茉央ちゃん© 東京新聞 提供
 亡くなったのは、当時生後2カ月の長女茉央(まひろ)ちゃん。訴状などによると、母親は2022年6月8日、市が産後ケア事業として実施していた宿泊型サービスを利用し、市内の助産所に2人で泊まった。母親が助産師に預けて別室で休んでいたところ、助産師がミルクを飲ませて寝かせた約30分後、心拍停止の状態で発見され、その後死亡が確認された。死因は特定されていないものの、ミルクの誤嚥(ごえん)による窒息の可能性が高いとみられる。両親は「市は安全管理の指導を怠った」と主張している。
 市は、宿泊型サービスでは母子同室が基本と説明。茉央ちゃんが死亡した経緯も「権限がない」として詳しく調べていない。事業内容に「預かり」は含まれていないという立場だ。
◆産後うつ状態で「市の事業なら安心」と
両親が自宅に置いている茉央ちゃんの仏壇© 東京新聞 提供
 確かに市は、利用案内に「預かり目的では利用できない」と明記している。しかし、母親は2年前、市による新生児家庭への訪問の際、担当者から「預かってもらってゆっくり寝られる」と勧められたという。
 夫は仕事が忙しく、初めての子育てで産後うつの状態に陥る中、「市の事業なら安心」と2回利用。3回目となった死亡事案の発生当日は、助産師に「何かあれば起こして」と伝えていた。「30分も目を離されると分かっていたら預けていなかった」と悔やむ。
 産後ケアの必要性は認めている。だからこそ、悲劇を繰り返さないためにも「安全管理はしっかりしてほしい」と力を込める。
 産後ケア事業 産後に心身の不調や育児不安などがある母親と乳児を対象とする子育て支援策。病院や助産所の空きベッドなどを活用する「宿泊型」、施設を訪れる「デイサービス型」、自宅に担当者が赴く「アウトリーチ型」がある。2014年度に国の妊娠・出産包括支援モデル事業の一部として始まり、翌15年度から本格実施。実施主体は市区町村で、21年4月施行の改正母子保健法で事業実施が努力義務になった。国は財源の2分の1を補助。20年5月に閣議決定した少子化社会対策大綱では、24年度末までの全国展開を目指すと明記し、22年度時点で約84%に当たる1462市区町村が行っている。
◆政府ガイドラインには安全管理の記述が乏しい
 政府が自治体向けに作成した産後ケア事業のガイドライン(運用指針)には、子どもの安全管理に関する記述が乏しい。母親の育児不安を取り除き、心身の状態を安定させるのが主目的の一時的な支援策と位置付けているからだ。乳児にかかわる重大事案発生時の報告様式すら昨年1月まで定めていなかった。
横浜市役所(資料写真)© 東京新聞 提供
 こども家庭庁によると、子どもを安全に預かる「保育」を行うかどうかは各自治体が判断する。母親の入浴中などに短時間、子どもを預かったり、体調を回復させるのに1人で休息させる必要が生じたりすることが想定される。同庁は2024年度中をめどにガイドラインを改定する方針で、乳児への対応についても新たに盛り込みたい考えだ。
◆理想は子どもから目を離さないことだが…
 改定作業に参画する日本産婦人科医会の鈴木俊治常務理事は「事業は母親のためのケアとして始まり、これまで子どもの安全管理はおろそかになっていた」と認める。

一方、委託先で不定期に利用があるたび、子どもの面倒を見る人員を確保しようとすれば、より多くの予算が必要になることも課題に挙げる。その上で「理想は子どもから目を離さないことだが、少しの時間でも、子どもの急変は家庭でも起こり得る。何分おきに様子を見るなどの基準を決めるのは難しい」と打ち明ける。
   ◇
◆追記・28日予定の第1回口頭弁論は延期
 横浜市の「産後ケア事業」で生後2カ月の女児が死亡し、両親が市などを相手に計約8900万円の損害賠償を求めた訴訟は、第1回口頭弁論が予定されていた28日の期日が取り消しになった。原告側が27日、明らかにした。

弁論準備手続きを先行させることで、被告側と合意したと説明している。今後の日程は未定。

アップル、EV事業打ち切り

2024-02-28 07:24:33 | ニュース
アップル、EV事業打ち切り AI部門に人材配置へ=報道
2024/02/28 05:16
米アップルが電気自動車(EV)開発事業を打ち切る。ブルームバーグが27日、関係筋の情報として報じた。2023年6月撮影(2024年 ロイター/Loren Elliott)

(ロイター)
[27日 ロイター] - 米アップルが電気自動車(EV)開発事業を打ち切る。ブルームバーグが27日、関係筋の情報として報じた。同事業の従業員の一部は人工知能(AI)事業に異動させるという。

報道によると、アップルは同日、社内で同計画を公表。EV事業に携わる約2000人の従業員にとってはサプライズだったという。


政倫審きょうの開催見送り 公開求める野党側 自民の対応焦点

2024-02-28 07:00:17 | ニュース
NHKWEB
政倫審きょうの開催見送り 公開求める野党側 自民の対応焦点
2024年2月28日 5時02分 衆議院

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題を受けた衆議院政治倫理審査会は、28日の開催が見送られることになりました。野党側は引き続き公開を求めていく方針で、自民党の対応が焦点となります。

今回の問題で与野党は、自民党安倍派と二階派の事務総長を務めた5人からの申し出を受けて、28日と29日に衆議院政治倫理審査会を開く方向で公開のあり方などをめぐって協議を続けてきました。

審査会の与野党の筆頭幹事らは27日も断続的に協議を行いましたが、自民党内の調整がつかず不調に終わり、28日の開催は見送られることになりました。

立憲民主党の泉代表は「自民党の後ろ向きな姿勢はあきれるばかりだ。誰がどんな発言をしているかもわからないような審査会はありえない」と述べました。

野党側は全面的に公開しなければ説明責任を果たしたとは言えないとして、引き続き審査会全体の撮影や中継を求めていく方針です。

これに対し岸田総理大臣は「説明責任を果たすことは重要であり、党としてもそれを果たすよう促してきた。最良の方法をとるよう自民党の関係者に指示している」と述べました。

自民党は29日以降、できるだけ早く審査会を開催したい考えで、野党側との合意に向けて、5人の意向の確認も含め、調整を急ぐことにしていて、その対応が焦点となります。

一方、新年度予算案について、政府・与党は、能登半島地震に対応する経費などが盛り込まれており、年度内の成立は譲れないとして今週中に衆議院を通過させたい考えです。

これに対し野党側は、十分な審議時間の確保を求めるとともに審査会の状況次第ではさらに攻勢を強める構えで、与野党の攻防が続く見通しです。