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通訳案内士 新人研修説明会

2013-02-17 04:50:40 | 通訳案内士

今年2013年も気が付けば2月。
2012年度の通訳案内士の合格発表があった。
まだ実感がわかず嬉々としている人、これから就業しようと就活をさっそっく始めようと考えている人
いることだろう。
 
少なくとも合格は自分にとっては仕事について深く考えた時、ある意味で人生の岐路だった。

あー、気が付けばあれから10年もたってしまった・・・。

本当に時がたつのは早いもの。
小泉元首相が観光立国政策を打ち出したあと、リーマンショックに鳥インフル、東日本大震災に原発問題など
で大きく訪日外国人の数は減少したが、今その数は震災前の基準並になったという。


そういえば仕事のタイミングが合わなくて新人研修というものを受けたことがないことに気が付いた。
ガイディングは自己研鑽できるかもしれないが仕事のフローがわからないのではどうしようもないので
JGAとJFGの説明会に参加してきた。

それぞれが個性があり JGAは老舗な感じで生活をする糧というよりは仕事を通して自分に何か生きがいを求めるような印象に対し、
JFGはプロ意識が強くまさに同業者組合。組合員になるためにはそれ相応のスキルも覚悟も必要な気がした。

通訳案内と資格を生かした職業(たとえば講師や翻訳、添乗員など)で生活するのはきっと今の仕あ事より収入面でも少なくとも初めのうちは
少ないだろうし、不安定であるだろうから 転職は今の段階では考えていないのだが
新人研修は何より、合格者を主に対象としていること(取るまで本当に記憶と忘却の戦いだった・・・ とくに口述試験) 
それから横の連携があることと楽しそうだという理由で受けようかなと思案中。

ところで先日 youtubeにて無資格のもぐり添乗員についての番組をみた。
番組に出ていた中国人通訳ガイド(無資格)は中国からの団体を一人(15000円から20000円)
で自腹で買い、借金を背負った状態で日本に連れてくる。儲けを出すために提携を組んだ悪徳免税店やお土産屋に連れてゆき
法外な料金で売りつけて 無資格通訳ガイドは提携店からのリベートをもらい利益を得るいう仕組みだった。

なんてひどい話なんだろう。観光立国にこれではなれない。なぜならその番組のなかである免税店はそのありもしない効能をうたって
客に買わせていた。「これを飲めば頭がよくなります。」という錠剤があるらしい・・・!(驚)
問題はこういったことがわかったのに野放し状態なこと。早く取り締まりなり措置を講じないと改善しないのに。

ひょっとしたら最近顕著に増加傾向の訪日外国人は中国、韓国からが多いがその需要に見合うだけの通訳案内士の絶対数が少ないから
野放図な状態のままなのかもしれない。それから総合特区制度もなんだこりゃ??
通訳案内士の資格が何のためにあるのかわからないのでは?

裁判員制度みたく、専任されたら正当な理由がない限り基本断れないようにすれば
もう少し自分みたいに資格は持ってはいるが稼働していません人は減るのはなかろうか。
観光立国を図るのなら国が強制的に通訳案内士を利用する体制にしないと。

どの研修を受けるか思案中。たのしみ。

どんだけ~

2012-05-15 01:23:54 | 通訳案内士




先日は新大久保から代々木周辺をご案内。

さて、新大久保といえばコリアンタウンで有名で
原宿の土日などは竹下通りと変わらないくらい大混雑し
韓国料理屋もアイドルショップも並ばないと入ることさえできない。

そんな非日常感がいいのかもしれないが
今回のご一行さんは韓国コスメに興味があり、Ikkoさんプロデュースの
カタツムリパックや化粧品などに食いついていた。

ある程度の時間をとり(あまりに混んでいたので昼食はサイゼリア)、
その後新宿の100均ショップ、家電量販店を経由して
代々木公園へと路地を
ゆっくり巡り楽しく過ごしたのではあるが

通りすがりに新宿コクーンタワーの辺りにある専門学校「首都医校」の訓練用だろうか
救急車が止まっていた。側面にはIKOと書いてあり
「Ikkoみたいだね。」で笑い、
そのあと「救急患者がいても、顔の前に人差し指をひらひらさせながら「どんだけ~!」
って言ってそう。」と言ったものだから笑いが止まらなくなってしまった。

IKO と IKKOでこんなにも笑っていたのに、ちょっと歩き進めるとバスプールがあった。
たまたまなんだがそこに止まっていたバスは日光観光。
車体にはNIKKO KANKO と一同大笑い。
またIKKOに出会ったのだから。
「IKKOがガイドなら渋滞しても「どんだけ~!」で通せそうだよね。」
「しかも誰もクレームをつけなそうだしさ。何かあっても「どんだけ~」で済ませそうだな。」
なんだか絵が浮かびそうでずっと大爆笑。

それから、笑いの神様が降臨してきたのかもしれない。
家電量販店で一人がデジカメを買った。
レジで精算をするとき彼は IKKOの風に「デジカメ~!」
その日のツボとなり、グループのテンションが上がったらしい。
その後ちょっと寄ったコーヒーショップでも
「カフェラテ~」 近くにいて恥ずかしかった。
(この言い方をうまく伝えられないのが残念である。イントネーションや
あの雰囲気が伝わらないのが辛い)

もうこうなると見えるものがIKKOに見え、目の前を通るKEIOバスも、
見上げた先のNIPPN(日本製粉)の看板までIKKOに思えてしまいずっと笑っていた。

これといって特にガイドをしたわけではないが
一体感のパワーは凄い。
忘れられない出来事となった。

名物ガイド

2012-03-14 00:53:08 | 通訳案内士


先日「おやじギャグ英語術」という本を買った。
はとバス専属ガイド約半世紀の男性ガイドが書いたもので
外国人と楽しくコミュニケーションを取るためには、ユーモア
(この本の場合はギャグ)を入れることで距離がぐっと縮まり、
交流が持てるという内容。しかも、
中学英語で十分にやっていけるというのにちょっと惹かれた。

笑いのツボというのは同じ日本人同士だとしても違うのだから、
外国人となればなおさらである。

これまでなるべくスマイルというかニコニコしながらご案内をしようとは
心がけてきた。でも自らジョークを飛ばそうとは思ったことはない。
そもそも思いつかない・・・。(爆)
Good morning, ladies and gentlemen. My name is xxx. Nice to meet all of you today.
Now, do you happen to know good-morning in Japanese?
"Ohayo." Yes, it just sounds like "Ohio" the state name of the U.S.
And some of you may have heard "Ohayo Gozaimasu."
"Gozaimasu" in Japanese is something like a suffix to make the speech more formal.

こんなのを考えてみた。英語が母国語とは限らない人もいることを鑑みると
英文は中学英語とできるだけそれに近いボキャブラリーのほうが万人受けしやすいということになる。

著者の佐藤氏は通訳ガイドの有資格者。かなりの知識はもともと持っているはずである。
その上で わかりやすく、楽しくなるように様々な小道具を駆使しているのだろう。
自分はまだまだ足元にも及ばないけど たくさんのヒント盛り沢山のなかから何かつかめればいいのだが。

さて、ネットをブラウジングし、時々覗くサイトがある。ここのサイトは多分通訳(ガイド)の重鎮な方のブログエッセイ
が中心なのだが、ガイドの注意点、話す内容、添乗の方法、さらには自主勉強会のお知らせなど
惜しげもなく書かれており、失敗した例なんかもあり読んでいて楽しい。

そんな楽しいブログのなか、ある日のコメント欄に
「よく先生なんかと言えますね、こんなに英語違っているのに。恥ずかしくないんですか?教えられる生徒が可哀想だ。」
こんな趣旨のものが書いてあった。
愕然とした。この誹謗、中傷のコメントを書いた人は何様なんだよ!(怒)
仮にそう思ったとしても、書かないだろう。相手の気持ちになって考えられない人だと思われるだろうに・・・。

その無神経さにブログの楽しさが残念な気持ちに。
通訳ガイドを目指そうとしている、または現通訳ガイド相手に
やっていけるのは単なる語学力だけではない。また恥ずかしいと思いながらガイドの講師はできない。
こんなコメントを書いてきた人は狭い価値観なんだろうと推察した。

その一方で、そんなコメントに対して大人な対応をしていた重鎮ガイドの器の広さを感じてしまった。









通訳案内士の高度化セミナー

2012-03-13 00:39:10 | 通訳案内士



通訳案内士の高度化セミナーなるものに先日参加してきました。

通訳ガイドのライセンスをもち営業経験がある人が200人集まったそうな。

こんなにガイドさんが一同に会することなんてまずないだろう。また

すごく考えさせらえるところもあり、またこれからどんな研鑽をしていけばいいかの

ヒントを山ほど貰った一日でした。


まずはジョー岡田さんのサムライショー。実演付きでした。

これまでも新聞で、NHKでなど映像などを通じて見たことはあったのですが

迫力と躍動感は見なきゃ伝わらないと思いました。

通訳ガイドに必要なスキルではエンターテインできることは生き残るかなり重要な要素なのでしょう。

まだ男性通訳ガイドが生計を立てられるくらいの収入があった時代の生き残り(失礼!)いや生き証人。

学歴、性別など本当に全く関係なく、できるができないかだけの世界に生きる通訳ガイドが

一目置くようなパフォーマンスは一見の価値がありました。



後半では現役通訳ガイドによるパネルディスカッションがあり、それぞれ個性的で

話を聞くだけで仕事が本当に楽しそうに感じられました。

その中でどこかで見たことあるような顔だなあとと思った人がおり、

英語通訳ガイドと書いてあったのだが、開口一番 中国語でご挨拶。

「えっつ、誰だ?」この方は中国語のガイドライセンスもとったと言ってました。

その時、声を聞いて思い出した・・・。

自分と同期に合格した方でした。

ハロー通訳アカデミーの2次対策セミナーで一緒だった人。

通訳ガイドの仕事がないときは、日本人相手の添乗員としても活躍しているとある。

勝ち負けじゃないけど、負けた気分。差をつけられた感が・・・

もう中堅ガイドになるくらいの月日が経っているのだな、計画性なかったことを猛省しました。


5人のパネラーがいたのだけど、みんな独特の個性があって

それぞれのツアーに参加したいと思ってしまった。

この英語プラス中国語もできる同期のガイドさんはキャラづくりがこれからは必要だと述べてました。

確かに一理ある。


では、自分に何ができるか???

「人に負けないと自負できるものなーんだ?」と自分の脳内を巡らせてみます。すると、

英語 いつものように精進を続けるしかない。多言語より英語力のさらなる飛躍が必要。

添乗業務 できて当たり前。(差をつけるために旅行業務取扱管理者の資格 現在、勉強中。)

京都検定 旅行に行ってカバー。実際は食に走っている模様。(反省)

他に 日本映画(偏りあり。寅さんばかり観ている)、歴史(時代、人物によっては全く興味なし)、
城(天守閣がないのは城ではないと最近まで思っているくらい知識なし)、
若者文化(ゲーム、アニメでついていけない)などなど思う浮かぶが、全体に詳しくなくて・・・。

そして・・・封印していたものが思い出されました。



それは・・・「(日本の)鉄道」!!!

日本が海外に誇れるものといえば、新幹線だ。と豪語したものだったこと思い出しました。

もともと弾丸列車計画から始まっただとか、ゼロ戦をモデルにしているだとか、

定時運行の秘密だとか、さんざん本やらDVDを観まくり、読みまくっていた自分があの頃にはいました。

ちょっとしたオタク知識は財産にもなるな、発想の転換というものです。


セミナーに参加して、まだまだ自分は青いな。無知の知を知っただけでも収穫はありとしておきます。


総合特区制が導入されることが決まり、研修さえ受ければガイドの資格がなくとも

有償で案内ができることになるとのこと。需給のバランスを考えると、アジア圏内からの

訪日外国人が多いので中国語や韓国語通訳ガイドは英語ガイドに比べると非常に少ないから

仕方ないのかな?とも思うけどまだ釈然としないものが。

通訳ガイドは通訳と違って オールラウンドな知識があること前提で0から構築しなくてはならなく、

これは誰かが言ったことのメッセージを別言語に置き換える通訳とは根本的に違うところ。

英語(日→英)ができるだけの英語表現力の他に、たとえば「竜安寺でなぜ15個の石が見えないのか。」

に対して、一説でも知らないとなんにも答えられないことになる。今更ながら

まさに綱渡り。どこから強風が吹いてくるかわからないじゃんかあ。(-_-;)


一人一人が有償ガイドはスルーとは違うと思われるくらいの一目置かれる人材になれるよう

これからも修行の日々ですね。








外国人向けツアー

2011-12-14 03:23:20 | 通訳案内士



随分前のことになるが、日光を周遊する外国人向けツアーに参加したことがある。
基本的に外国人向けなので通訳ガイドが乗り込み、日本全般について面白おかしく話し、また
添乗業務もこなすというのを間近で見て
見るは天国、やるは地獄の一面もあるだろうなあと思ったのを思い出す。

まずはガイドが行程を案内しているさなか、質問しまくる中年女性がいた。 
一番前から二列目の席に座っていたのでガイドにあれこれと質問しやすかったのかもしれないが
トイレ休憩や日光の概要を案内中に
この方は「あれはどこのビルか?」「向こうに見える山の名前は何か?」などと話の腰を折ってばかりで
旅程案内が全体にきちんと伝わらないようだった。(質問は隣にいた方の訳です。)

自分はというと 通訳ガイドがどんなものか知りたくて参加したわけだが、
大した英語の力もないので正直 ガイドが何を言っているのかわからず
なんとなく外の景色を眺めながら 「おばちゃんにガイドさんが絡まれて大変だなあ。」なんて思っていた。

そんな時、後方の座席から声が聞こえた。
「私たちも正当な料金を払っているのだから、全員に向けて案内するべきでしょ。」(隣にいた方の訳)
と怒りの声が。

この中年女性とガイドのやり取りがどんなものか後方の参加者たちには聞こえなく、ただ一人にだけ
マイクを使わず話しているように見えたため勘違いしてしまったらしい。公平性というのは大切な要素だとも思ったが
「なんか板挟みでかわいそうだな。」と思ってしまった。

この中年女性の質問に対してガイドさんは全体に伝えるべき話でないと判断したわけで よかれと思った行動なのに
それが後方の参加者たちには贔屓に見えてしまった。板挟みではないか?

不穏な空気感があったのでその後は全体に静かめだった。

さらに悪いことに、バスは大渋滞に巻き込まれた。確か往路4時間くらいかかり、食事は30分弱で美味しくない。
日光東照宮見学時間が30分だった。
その後華厳の滝へ。だがいろは坂も混雑プラス曇りで何も見えない・・・。

渋滞で見学時間がなくなったのは誰のせいでもないが、なんとなくガイドさんのせいだと言わんばかりの
険悪ムードな車内となってしまった。復路も渋滞で6時新宿着が11時頃になっていた・・・

それでも笑顔で話そうとしているガイドさんはプロだなあと思った。
自分の英語が達者なら絶対にフォローしてあげたのにと今でも思い返すことがある。

「職業意識が非常に高いぞ、通訳ガイドは。そうだこの資格を取ろう。」
この機会が足掛け3年にも及ぶ資格取得の始まりだったのでした。