日本をセールス!通訳案内士

日本観光、エンタメ、旅行、英語etc 日々の雑感

有能な通訳案内士とは???

2011-06-22 01:28:26 | 通訳案内士


通訳案内士は当然 高度な語学力が要求され どんな質問にも硬い政治システムや
税制、国際関係論から趣味やサブカルチャーのようなゆるい話題までその守備範囲は多岐にわたる。

振り返ってみても口述試験は鬼門で、緊張と逃げ出したい気持ちだったのを今でも覚えている。
そんななか日本語、英語の反応の仕方の違いがあることに気がついた。

例えばこんなことである。
「海外に行ったことはありますか?」と質問されたとする。
日本語だったら「いいえ、ないです。」で事足り、
相手がまた「いけるとすればどこの国に行ってみたいですか?」
などと続けるのが よくある対話の流れである。

これを英語で同じようにやってしまうと 問題なのだ。
こんな反応をすれば冷酷な印象や(本人に)興味がないといった無関心にうつることもありうる。
英語ならば

I have never been abroad so far. But there is a country I would like to visit in the future.
It is Australia. I hear the climate is rahter mild, and we are less likely to suffer from jet lag.
And people there are very friendly and gentle.
Have you been there yet?

などのように質問に対する関連、補足情報や根拠、理由などを盛り込んで納得させるようにするもので
口述試験に問われるのは後者の方。頭で理解はできていてもそうそう関連、補足情報など思い浮かぶわけもなく、
しかも「あっ、これを言おう!」と思ってもその考えた日本語に対応する英語が出てこない。
つまりは 無言の沈黙に。

決まった答えがないものに補足や関連漬けをすることは受身な姿勢が能動的に変わるので
対話や質問力を養うのに大いに役立つと思う。
あるお題(トピック)に対して根拠や具体例をすぐ考えようとするようになったのは
口述試験から意識するようになったものだ。

魅力的な通訳案内士の活躍ぶりを見ることがある。なんとなく近づいてしまうこともしばしば、スミマセン。
何が気になるかといえば、ランドマークやスポット説明のガイディングではなく、旅行者から
偶発的に出てくる質問の対応である。
「歩くのを省くために作ったものなのに、なんでエスカレーターの片側をあけるのか?」←もっともだと思った。
一応想定問題集には「関西と関東ではエスカレーターの譲る側が左右逆なのはなぜか?」というのは
見たことはあったので興味深々だった。
なんて答えたのか聞けずじまいだったのが悔やまれるところ。

相当な勉強や自己研鑽を普段から積んでいるのだろうなとはすぐわかるのは同じ道を志した仲間だからだろうか?
こういう方々を見ていると自分はボランティアレベルなんだと痛感してしまう。

負けないようにもっと自己投資をしなくては・・・。








京都にて・・・

2011-06-15 04:40:52 | 日記


ここ3年くらい月に一回位の割合で旅行に出かける。
東京から近場の伊豆や草津、千葉あたりでは非日常の体験にならないらしく、
その行き先の多くは関西で、京都、京都、大阪、京都、奈良、京都・・・のように
圧倒的に京都である。

何度行っても、やっぱりいい。必ず何らかの発見がある。2,3ヶ月ごとに行くことになるので
季節も変わり、その目的も変わる。
当初、通訳ガイドの自己研鑽と称して神社仏閣、外国人利用の店、体験施設(茶道、絵付け、象嵌など)、
から始まったものが、今では「食」一色である。食べたいもの、買いたいものに終わりはないようだ。

もともとは鯖寿司3切れとお吸い物で3000円に目が飛び出るほど驚いたが
食べてみたら納得した経験からで、ガイドブックや京ナビ(案内センター)、泊ったホテルで
知り合った人からの口コミだとかであちらこちら食べまくるようになった。

だから地図を片手に旅するわけだが
気になっている雲母漬けと出町柳ふたばの大福を買いたくても、どちらも迷子になって買えずじまい。

そもそも碁盤の目のようになっているから京都市内はわかりやすいというけど本当だろうか?
地名、バス停や駅名はどうだろう?
河原町○条、烏丸○○などなどなんとも紛らわしいのだ。
バスのアナウンスはよーく聞かないと間違える。
京都の人からみれば武蔵境、武蔵小金井、武蔵小杉、武蔵新城、武蔵五日市などを区別できないようなものか?


かつて京都駅で新幹線を降り、コインロッカーにキャリーケースを入れ、
バスに乗る。そこで大徳寺と大覚寺を間違えたこともある。徳と覚 似ているような気がしませんか?

添乗などをする前にこの異常なほどの地理感覚のなさをなんとかしなければと思う次第、
下見は自分にとっては絶対条件ともいえる。大阪駅も大きく変わり右往左往。それも下見と
考え実際に案内するときに間違えなければ筋肉痛になるほど歩いた価値はあるというものだ。


そして徒歩移動が多いので軽装第一。
少し前まではリュックサックで両手が使える格好が一番だと思い、ずっとバックパックスタイルだったが
メモやデジカメをすぐ出しにくい、歩けば歩くほど背中が熱くなり不快なのが難点だった。

最近では、肩にグリップつきのトートバックに変えてみた。意外に使いやすく重宝している。
ユニクロとダイムがコラボしたもので、ノートパソコンを持ち運べるようなビジネス仕様なのだが
マチが広く、ポケットがあるのでデジカメ、折りたたみ傘、ペン、リングノート(A4)、電子辞書、
クリアファイル(拝観券やリーフレットなどを入れる)、地図、タオル、ペットボトル、マイ箸、飴など
こんなに入れても十分に余り、軽い。

旅の支度は整った。こんどこそ雲母漬けゲットせねば。




手をつなごう日本

2011-06-09 00:37:49 | 日本観光


日本全体が景気の停滞ムードになってしまった。
とりわけ東北地方への観光は風評被害もあってなかなか進まない。

こんなニュースを読んだ。少しずつ日本人の国内観光も増えているようだ。
日本人の場合は国内旅行=日帰り、1泊、海外旅行=長期休暇中に行くもの 
という図式になってしまい、せっかくの連休も国内でというより海外で過ごす
という人も増えた。
物価も考慮すると一週間休みがあれば韓国、台湾、シンガポール・・・と
かなり贅沢な日々を過ごせる。

国内旅行は言葉に困ることもないし、安全だし、文化習慣で戸惑うこともない。
しかも日本は場所によってこうも違うものかというくらい「お国柄」みたいな
特色があって飽きない。

通訳案内士ってことばに不自由しないだろうと思われることも結構あるのだが、
実際は伝えたいメッセージの8割の出力で、
微妙なニュアンスなんかは正直 伝わっていないような気もする。
たとえば「素晴らしい」伝えたくてもwonderfulかgreatがいいかsplendidなのか
その場にあった自分が適語と考えた言葉と
英語母国語者が受け取る意味内容がずれることだったあるわけである。
さらに異言語を話すのは「どかっ」と半端じゃないくらい疲れる。

この点でも国内旅行は気軽である。線路は続くよ、どこまでもなので
乗ってしまえばいつかは着くの安心感がある。

さて、インバウンドはどうだろうか?

中国からの観光客は依然として少ない。
VJC年間3000万人の目標には中国人観光客の訪日を増やすのは急務である。
いつごろから増えるのだろうと考えてみると、
原発の安全宣言がでてから一年くらいかかってやっと団体旅行等が来るのかな。

新幹線や宿泊施設をはじめとするインフラがきちんとできているのは当然ではあるが、
ちょっと気になったことがある。

それは、運賃。

LCCの導入によって中国や東南アジア圏から格安で日本にこられるようになった。
これはいいことだ。
行きたい場所の筆頭にあげられる東京見物 浅草、秋葉原、お台場、東京ディズニーリゾートなど
はマストである。
その後 国内のどこかに移動するとなると恐ろしく旅費が高い!
例えば 東京から新青森まで片道はやてで1万5、6千円。これって航空運賃より下手すりゃ高い。
誰が国内移動の費用のほうが高いと思うだろうか?

外国人旅行者向けにはジャパンレールパスという乗り放題パスもあるのだが
中国人で使っている人を見たことがないのはなぜだろう?
団体旅行が多いので個人旅行はまだまだ相対的に少ないのかも知れない。

ことばのバリアフリーはできていますんで
外国人の方々がまた日本の振り向いて訪日してくれることをこころから願います。






笑い

2011-06-02 23:47:45 | 英語


先日大阪に行ってきた。

楽しい旅行のつもりだったが 同じ日本でも大きな違いがあることに気がついた。

それが「笑い」に凄く敏感な点だった。

まず、地下鉄の貼り紙から。

東京ならば「チカンは犯罪です。」が大阪では「チカン、アカン。」

なるほど韻を踏んでいてわかりやすい。

さらに動物園では「手を入れて噛まれても責任は取れません。」と

お役所的な東京の表記に対して、大阪では「噛みます。」と、これはシュール。

妙に納得してしまった。

このように東京、大阪でこんなにも違うものかとほくそ笑んでしまったのだが、

異文化コミュニケーションって 日本と他国のように大きな括りで見ていたが

実は日本国内の東京と大阪のような地域差の中にも方言やしきたりだけでなく

メンタリティや価値観も違っていて、ミクロに考えれば

これだって異文化であることを肌で感じた。



ところで 自分が中学生だった頃の英語の教科書を読んでみたら、

当時は別段気にしなかったが、おかしな対話文を発見した。

Taro: Where are you from? I'm from Japan.
Hanako: Really? I'm Japanese too.

太郎と花子 ともに日本人が話していていて、

お互いを日本人だと認め合っているではないか?

他にも イラストには壁掛け時計が目の前にあるのに

A: What time is it now?
B: It's 11 o'clock.
A: I'll be late for school.

そう、自分で見ろよ!っていう話である。

思えばThis is a pen.なんて文だって「みりゃわかるよ。」的な

あまり使わない文なわけだけど、isを用いる導入文になるので仕方ないのかもしれない。


昔 英語を教えていて 「これはAですか、それともBですか?」Is this A or B? 

の文で生徒がこんな例文を書いてきた。

Is this an egg or a tank? 「これはたまごですか、それとも戦車ですか?」

その日は授業にならなかった。もう笑いが止まらなくて・・・。

文法上間違えてはいないのだけどな、非文である。

AとBには間違いやすいものを入れないとひどく滑稽なものになり、笑いの種になってしまう。

そういう自分もマッサージをする人のことをmassager(マッサージャー)といって

外国人講師を大笑いさせたっけ。名詞+erは「~する人」と習ったからだけど

当時はist、eeだってあることを知らなかった。

でも逆にこういう楽しい間違いがあるからこそ、英語が楽しくなったりもするものだ。