悪だけど魅力ある女侠たち
武侠ドラマには実に様々なキャラクターの持ち主が多数存在する。
それが武侠ドラマをおもしろくしているのだが、その中にあってキラリとひかる存在感で楽しませてくれるのが悪役の女侠たちである。
彼女たちは主役の武術に劣ず派手な武功を披露してくれる。
また、粋なセリフで相手を困惑させたり、視線の使い方もなかなか決まっている。
武功ドラマでは悪の女侠たちの人間像もしっかりと描き、より個性的なキャラを作っていると思う。
そして、それぞれの女侠たちの衣装、髪飾りなど小道具も綺麗で見逃せない。
また、武功の技、暗器、毒など驚かせられるものもいっぱいある。
武侠ドラマでは邪教の教主(盟主)という立場で登場する女侠もいるが、実際の話、現在の中国でも地下教会(邪教)の存在がかなりの数あるらしい。カルト化する教団も増えているとか!
今回は、強烈なイメージが残っている女侠を私なりに取り上げてみた。
梅超風(ばい・ちょうふう) 「射英雄伝」
黄薬師の弟子だったが、兄弟子で夫の陳玄風と共に師に背いて出奔した。
江南七怪(こうなんしちかい)との戦いで目を負傷する姿は哀れみを感じるが、空を飛ぶ様子は悪魔そのもの?
李莫愁(り・ばくしゅう) 「神侠侶」
江湖に名だたる悪女で「赤練仙子」の異名で恐れられている。小龍女と同じ古墓の姉弟子だったが破門された過去を持つ。
ハタキみたいな武器を使い武功を繰り出す姿はまるで魔女のようである。
何鉄手(か・てつしゅ) 「碧血剣」
五毒教教主。毒を用いた攻撃を得意とし崋山派を攻撃する。それがおばの何紅薬の私怨であることを知ると袁承志に弟子入りを懇願し、そのさい何手に改名する。
右手に付けているカギ手の武器は破壊力抜群。色仕掛けも見逃せないぞ。
東方不敗(とうほうふはい) 「笑傲江湖」
江湖に敵なしと言われる武芸の達人で邪派・日月神教教主。禁断の奥義「葵花宝典」を会得し最強となるために自ら去勢して男とも女ともつかぬ怪人となった。教団内でクーデターを起こし、先代教主・任我行を投獄し教主の地位についたが実務は教団No.2の愛人、楊蓮亭に任せきりで自らは別院に籠もって刺繍に興じている。
刺繍針と色とりどりの糸を操り戦う様子は圧巻である。
気持ちの悪いキャラでは女侠?NO.1だろう!