水滸伝 (2011年/中国 ・全86話)
実に素晴らしい!この一言にすぎるドラマだったと思います。
長編ドラマにありがちな中だるみ的なところがなく次が気になる展開でストーリーが進む。
まさに見どころがたっぷりあるドラマ。
108人の豪傑、好漢が梁山泊に集結していくのだが、そこに集うまでの兄弟たちの描写に惹きこまれました。
108人全員とはいかないまでも、主要人物の多くを魅力たっぷりに描写してくれていたのがうれしかったですね。
序盤では魯智深・林冲・武松たちをクローズアップした場面は特にいんしょうに残りましたね。
魯智深の破天荒ぶりの面白さ、林冲の槍術の凄さと計略にはめられて苦悩する姿に感動がほとばしる。
武松においてはトラ退治のシーンも凄かったが、後に梁山泊入りする孫二娘との武芸対決も良かったですね。
人肉入りの饅頭を出すという居酒屋を営む孫二娘の存在感がさらに場面での緊迫感をましてくれたようだ。
後に梁山泊の頭領となる宋江は序盤から登場、やがて兄弟分となる呉用・公孫勝と関わりを持っていくのだが・・・・。
長編ドラマで野郎ばかりの男臭さだけでは味気ない。そこにはやはり色をつけていかないと!
ということで妖艶なお色気が漂う美女たちの登場である。
まずはその一番手は閻婆借である!
策略的に宋江の妾になるのだが男を惑わす描写は小悪魔そのもの!
伝わってくる空気は淫乱にも感じ取れるほどだ。
宋江と妾、そして浮気相手を手玉にとる様子は金瓶梅のせかいである。
そして本御所の登場、潘金蓮である!
この女性は金瓶梅の物語に登場する淫乱女の象徴でもある。
潘金蓮は亭主の弟である武松に色仕掛けで迫ってくる。
兄を慕う武松が不乱地な潘金蓮との間で悩む姿も必見である。
もともと金瓶梅は水滸伝の外伝にあたるそうで、武松も金瓶梅の登場人物だそうだ。
ただ、水滸伝と金瓶梅での武松と潘金蓮の描かれ方ことなっているそうです。
あともう一人は絶世の美女と言われている李師師です。
登場する場面は後半になりますが、私にとってはお気に入りのシーンの一つになっています。
ここでの絡みは梁山泊一のイケメンこと燕青です。
武芸と歌曲に才能がある彼は宋江兄貴に命じられ李師師に会うことになる。
重要な任務を果たすために彼女に対して駆け引きをすることになるのだが、琴の手腕と話術で彼女の心を惹きつける。
このシーンはなにか研ぎ澄まれた空気とともに二人の心情描写が心に響いてきます。
※かなり見どころがあるため少しずつ更新予定!