妙義山(1,103m) 石門めぐりと中間道 ((1)のつづき)
「~ 赤城、榛名とともに古くから上毛三山の一つに数えられている妙義山ではあるけれど、山名になっている名前のピークがない、という共通項を除くと、性格はほかの二山とまったく違っている。
岩山なのである。それも全山に毛むくじゃらな藪の衣をまとったいかにも日本的な、それゆえ私の大好きな、岩山なのである。 ~」
(浅野孝一・打田鍈一・楠目高明・横山厚夫著『関東百山』(実業之日本社))
第四石門の近くは大きな広場で、とても賑わっていました。怖いと思った鎖場でも、子供も含めたくさんの人が通り抜けているようです。
岩峰が、地面からニョキニョキと突き出ています。大きさは全部違います。土台がどうなっているか、よく分からないのが不思議です。「毛むくじゃらな藪の衣」は言い得て妙ですが、「いかにも日本的な」とは思いませんでした。妙義山の岩峰は近くで見ると、陽光をそのまま反射している感じで、とても明るいです。乾いた感触が伝わってくるようです。むしろ、日本離れした風景とはこういうものだという気がしました。
さらに「大砲岩」「天狗の評定」へ続く道がありますが、今日は岩場・鎖場はもう十分でした。大きな第四石門の先には「大砲岩」が見え、大砲を打ち出す角度に傾いています。
麓の妙義神社までは、危ないところはありません。アップダウンを繰り返しながら、紅葉の道を楽しみました。
妙義神社では、日光東照宮のような、極彩色の彫刻の数々を見ました。
遠くから眺めただけでは分からない世界が広がるルートでした。頂上には立てませんが、門をくぐることに特化した道は少ないと思います。
(写真:2016年11月中旬)