心が満ちる山歩き

美しい自然と、山に登れる健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山・街歩き・温泉・クラシック音楽‥‥

霧島山・高千穂峰(2)

2017年05月29日 | 中国・四国・九州の山


高千穂峰(1,574m) (つづき)


 大きな鳥居をくぐって登り始めます。
 最初は、神社の参道の様に歩きやすい道です。しかし、しばらくすると「古宮址」が現れます。ここには霧島神宮がありましたが、1235年の噴火で社殿を消失したのです。登ろうとしている山が活火山であることを早くも実感することになります。



 森林限界を超えると、まず溶岩むき出しの急坂が現れます。斜度といい色といい雰囲気といい圧倒されますが、見た目より急ではなく、よじ登らないと先に進めないところはありませんでした。しかし、雨の日や風の強い日は大変な場所になると想像します。


 50分ほどかけて登りつめたところが御鉢で、火口がすり鉢状になっています。立っている場所はまさに絶壁です。地図を見ると、深さは意外にも深く、200mほどはあるようです。ここで思い出したのが羊蹄山でした。標高も火口の周囲も違いますが、眼下に広がる海(錦江湾)を見て、羊蹄山から眺めた洞爺湖を連想したのです。錦江湾には小さな島が浮かんでいるように見え、また洞爺湖に似ていると思いました。見えた島は多分「新島」だと思いますが、大きさは洞爺湖の島(中島)より全然小さいです。そして、空が霞んでいたために桜島はほとんど見えませんでした。しかし、羊蹄山と高千穂峰の眺望を重ね合わせるには、かえって都合がよかったようです。


 火山砂が絨毯のように真っ平です。砂がどんな色をしているかなど気にしたことがないのに、ここでは砂がなんともいえない模様を創り出しているのです。絨毯の上にところどころ小さな岩が落ちている姿はさながら前衛芸術でした。 

 (登頂:2017年5月初旬) (つづく)



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