特異スペクトル変換による変化検知は、人間が大局で見て特徴と見える部分を監視しているのではなく、もっと小さな範囲のなんらかの特徴の変化を見ているらしいということを以前の数値実験がしめしていた。
では、大きな周期パターンそのものを見て、そこから変化を導き出すにはどうしたらよいだろうか。まず思いつくのが窓幅を1周期をカバーするほど大きく取ることだろう。それでは実験をしてみよう。
用意したデータの全体像と部分は図のとおり。今回は、元となるパターンを変更し周期を60ポイントと短く設定した。計算が大きくなるのでメモリと時間をすこしでも抑えるためである。
この、一定パターンの繰り返しでどこにも変異のないデータに対して窓幅M (n,k,Lも連動)を変えながら変化検知を試みてみよう。
まずは、M が 8 や 16といった小さい値の場合。60ポイント周期のピークに反応して変化度のピークが出ている。