周囲が不協和音に充ちているとき
私たちに出来ることは少ない
不協和音にどんな音を混ぜても
すでに生じている不協和は解消しないからだ
ゆえに大抵の場合は沈黙となる
しかし時には出来る事もある
例えば
ミとファという半音のぶつかり合いは
不協和音だがそこにラを足す事によって
FM7のコードを作り出し
ぶつかり合いを美しい響きに変える事ができる
調停者の役割とは
ぶつかり合いを美しい響きに昇華する一音を
見つける事である
しかしそれもミとファのチューニングが
合っていてこそ可能なこと
多くの不協和は
そもそもチューニングが合っていない事が原因にある
その場合沈黙か
或いはより大きな音を出す事で
強制的にチューニングを合わせさせる
騒ついている場を一喝するという事である
そのような事を担当する者は
誰よりも深く高く強い愛を持っていなくてはならない
強さが足りなければ騒ぎは止まらず
深さが足りなければ己が乱れ
高さが足りなければ人を支配するだけになる
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