「ゆっくり楽しんでね」
と、友達が貸してくれた山咲千里『キレイの魔術』を、最近寝不足なのに、眠くてふらふらしながらも、すぐ読みきってしまいました。
1993年に書かれた本なのに、中身の美意識は、今なお新鮮。
流行を超えたところにある、彼女の「普遍的ないいもの」を見極めようとする視点の、完成度の高さによるものなのでしょうね。
目次を追っているだけでもわくわくしてしまうほど、キレイ、すなわち生活を美しく楽しむこと、の素敵な工夫がちりばめられています。
とくに賛同したいのが、全編通して彼女が伝えてくる、五感を磨く、ということ。
確かに、心身が疲れてくると、まず鈍ってくるのはそこだし、
心身ともに元気を取り戻すには、五感を満足させてあげないと何も始まりません。
よし。。。
影響されやすくその気になりやすい私は、
まずはゆったりバスタイムに集中し(人は、水にふれると副交感神経の働きが整うそうです。お風呂につかるのは最高の癒し)、
TINGARA(沖縄の癒し音楽。ここから試聴できます)の曲をかけ、
最近はトワレにしていた香りだけど、パルファムを取り出し(とりわけこれが、本当に具体的に落ち着くかも)、
パジャマももちろん洗いたてのシルクにして、
ゆっくり眠れそうな飲み物と本を用意して、・・・などなど、舞台設定完了。
なんとなく日常していることとそう変わってはいないけれど、「ただ」漫然とこなしているより、何でも「楽しむぞ」という気概でこなすと、なぜだかわくわくして、全体に気持ちがゆったり満ちてくるから、不思議ですね。
・・・
ちょうど今並行して読んでいるのが、
別の友達から借りた、林 望のイギリスシリーズ。
『イギリスはおいしい』、『イギリスは愉快だ』、『リンボウ先生、イギリスへ帰る』。
最近観たハリー・ポッターの映画の中の、イギリスとアイルランドの雄大な風景にいたく感動し、感想といったらそればっかりだったので、友達が、親切に上記の3冊を貸してくれたのでした。
エッセイ集なので、気が向いたところからぱらぱら読む感じで、気に入ったところ(オペラの感想とか)は何度となく読み返したり、きままな楽しみ方をしていますが、
そんな中、ふと目に留まったのが、「ロンドンの哀しさ」というタイトルの一節。
いかにも貧しい身なりのイギリス人が、ふと街中で丁寧に筆者に話しかけ、コーヒーをおごらせてくれ、といい、立ち話をし、親身になってロンドン生活のアドバイスをしたり、何か困ったことがあったらいつでも頼ってきなさい、と親切に筆者に言うのだけれども、わかれた後でそっと彼の後姿をみやると、ここが自分の職場なんだ、と言った場所には入らず、わびしそうに背を丸めて去っていった(失業者で、コーヒーをおごる余裕さえ彼には本当はなかったのだ)・・・、
または、
何やらよくわからない言葉で話しかけてきた黒人をタカリだと思い、冷たくあしらって背を向けて逃げ出してしまったけれど、よくよく思い返してみたら、彼は片言の日本語で「日本人」「楽しい」など一所懸命話し、こちらに親しみを表していたのだった・・・はっと後悔して戻ってみたけれど、もう彼の姿は見えなくなっていた。
などなど、ふと、こころにちくりと突き刺さる、切ないエピソードがいくつか。
人間は、どんな環境にあっても、人間らしく、ひととコミュニケーションをとりたいし、ひとにつくしたいし、頼られたいし、そうすることで喜びを得られるもの。
ちょっと疲れ気味の時は、余計にこんなせつないお話が心にしみてしまいます。
明日は久しぶりに寝坊できそうだし、このまま本を読みふけって、自然に寝ちゃうまで、夜更かししちゃってもいいかもしれない。
なーんて気分になってきました。
気持ちが充実する本がそばにあるなんて、幸せなことですよね。。
と、友達が貸してくれた山咲千里『キレイの魔術』を、最近寝不足なのに、眠くてふらふらしながらも、すぐ読みきってしまいました。
1993年に書かれた本なのに、中身の美意識は、今なお新鮮。
流行を超えたところにある、彼女の「普遍的ないいもの」を見極めようとする視点の、完成度の高さによるものなのでしょうね。
目次を追っているだけでもわくわくしてしまうほど、キレイ、すなわち生活を美しく楽しむこと、の素敵な工夫がちりばめられています。
とくに賛同したいのが、全編通して彼女が伝えてくる、五感を磨く、ということ。
確かに、心身が疲れてくると、まず鈍ってくるのはそこだし、
心身ともに元気を取り戻すには、五感を満足させてあげないと何も始まりません。
よし。。。
影響されやすくその気になりやすい私は、
まずはゆったりバスタイムに集中し(人は、水にふれると副交感神経の働きが整うそうです。お風呂につかるのは最高の癒し)、
TINGARA(沖縄の癒し音楽。ここから試聴できます)の曲をかけ、
最近はトワレにしていた香りだけど、パルファムを取り出し(とりわけこれが、本当に具体的に落ち着くかも)、
パジャマももちろん洗いたてのシルクにして、
ゆっくり眠れそうな飲み物と本を用意して、・・・などなど、舞台設定完了。
なんとなく日常していることとそう変わってはいないけれど、「ただ」漫然とこなしているより、何でも「楽しむぞ」という気概でこなすと、なぜだかわくわくして、全体に気持ちがゆったり満ちてくるから、不思議ですね。
・・・
ちょうど今並行して読んでいるのが、
別の友達から借りた、林 望のイギリスシリーズ。
『イギリスはおいしい』、『イギリスは愉快だ』、『リンボウ先生、イギリスへ帰る』。
最近観たハリー・ポッターの映画の中の、イギリスとアイルランドの雄大な風景にいたく感動し、感想といったらそればっかりだったので、友達が、親切に上記の3冊を貸してくれたのでした。
エッセイ集なので、気が向いたところからぱらぱら読む感じで、気に入ったところ(オペラの感想とか)は何度となく読み返したり、きままな楽しみ方をしていますが、
そんな中、ふと目に留まったのが、「ロンドンの哀しさ」というタイトルの一節。
いかにも貧しい身なりのイギリス人が、ふと街中で丁寧に筆者に話しかけ、コーヒーをおごらせてくれ、といい、立ち話をし、親身になってロンドン生活のアドバイスをしたり、何か困ったことがあったらいつでも頼ってきなさい、と親切に筆者に言うのだけれども、わかれた後でそっと彼の後姿をみやると、ここが自分の職場なんだ、と言った場所には入らず、わびしそうに背を丸めて去っていった(失業者で、コーヒーをおごる余裕さえ彼には本当はなかったのだ)・・・、
または、
何やらよくわからない言葉で話しかけてきた黒人をタカリだと思い、冷たくあしらって背を向けて逃げ出してしまったけれど、よくよく思い返してみたら、彼は片言の日本語で「日本人」「楽しい」など一所懸命話し、こちらに親しみを表していたのだった・・・はっと後悔して戻ってみたけれど、もう彼の姿は見えなくなっていた。
などなど、ふと、こころにちくりと突き刺さる、切ないエピソードがいくつか。
人間は、どんな環境にあっても、人間らしく、ひととコミュニケーションをとりたいし、ひとにつくしたいし、頼られたいし、そうすることで喜びを得られるもの。
ちょっと疲れ気味の時は、余計にこんなせつないお話が心にしみてしまいます。
明日は久しぶりに寝坊できそうだし、このまま本を読みふけって、自然に寝ちゃうまで、夜更かししちゃってもいいかもしれない。
なーんて気分になってきました。
気持ちが充実する本がそばにあるなんて、幸せなことですよね。。
読書はいいですね。特にこの季節は。
日が、ぐんと短くなって、夏の喧騒も
静まり、本を読むのがますます楽しく
なります。
>人間は、どんな環境にあっても、人間らしく、ひととコミュニケーションをとりたいし、ひとにつくしたいし、頼られたいし、そうすることで喜びを得られるもの。
ですね。
疲れていたり、恵まれすぎている時、
ともすれば人間関係をないがしろにして
しまいがちで反省…。
さて、私は週末、どれを読もう?
miさんも、どうぞよい週末を!
日が短くなり、確かに、内省に良い季節・・・。
楽しみましょうね